土佐錦魚日記「トサキンにっき」

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2012年9月30日(日)
当歳魚
B(5/14孵化)の1尾:9/24撮影 B(5/14孵化)の1尾:9/20撮影

 いよいよ9月も最終日となり、道端では彼岸花も咲く季節となって、この1週間は17℃から25℃の水温で推移しています。

 
丸鉢では当歳魚もそれぞれの資質をはっきりと見せ始め、種魚として残すべき魚とそうでない魚も概ね決まってきています。

 今日の写真の当歳魚は何れも初掲載の魚で、どちらもBから残しているうちの1尾です。

 このBからは、まだ12尾も手元に残していますが、この兄弟達は何れも顔がよく尖って体型も良い魚ばかりです。ただ、尾のタイプは様々で、前の硬いものから柔らかく尾肩を流すもの、後ろの広さにも幅が出ています。

 うちに残している当歳魚のほぼ全てが褪色済みとなっている中で、このBから残している魚の半数の6尾みが未褪色ですが、不思議と良い姿のものはなかなか褪色せず、褪色の早い良い土佐錦魚を創ることの難しさをあらためて感じています。

 左の未褪色の魚は、僅かな泳ぎ皺を見せる魚ですが、親骨が極まってくれば、後ろも張りを増すので、今後の好転に僅かな望みを繋いでいる魚ですが、種魚としての資質は十分の魚です。

 右の魚は、左と比べると少しレベルが落ちる魚で、親骨の角度や後ろの張りは若干勝りますが、体の太みは取り立てて目立つこともなく尾を左に少し振っているので、種魚の予備として残す予定の魚です。

2012年9月23日(日)
秋分の日を過ぎて
@(5/10孵化)の1尾:9/23撮影

 昨日は秋分の日で、ここ3日間は寒いほどの日が続いていましたが、昨夜の小雨で少し暖かさが戻った感じで、日中の水温は28℃まで上がっていました。

 ここ数日は一部の丸鉢で試行的に換水を2日に1回としていますが、換水を行わない丸鉢では餌の要求が少なく、やはり毎日の換水には劣る感じなので、品評会への出品が見込める魚と少しサイズアップを期待したい魚には、毎日の換水をまだしばらくは継続して行う予定です。

 今日の写真の当歳魚は、
@(5/10孵化)から3尾を残しているうちの1尾ですが、この@と同じ雌魚で採ったAについては、2〜4世代に渡って色の濃いはっきりとした発色の魚を用いた掛け合わせとした効果が出てきたようで、全ての魚が色の濃い赤の発色を見せています。

 写真の魚は今回が初掲載の魚で、尾芯のわきにわずかな弛みを見せるので品評会は考えていませんが、かさの出た大きな後ろに安定した体型を持ち色目も良いので、来年の種魚としても期待している魚です。

2012年9月22日(土)
早い夕日と遅い朝日
夕焼けの空
 丸鉢と夕映え: 9月19日18時26分  夕焼けの秋空: 9月19日18時28分
 朝焼けの空
 日の出前: 9月20日6時00分  日の出後:9月21日6時18分

 今日は秋分の日で、昼夜の長さが同じになっているそうですが、ここ数日で急に秋の気候になっています。

 19日の夕方から、気候のスイッチがいきなり秋に変わったような変化で、この日の夕映えの空が丸鉢の水面に映って、より秋らしさを感じさせました。

 翌朝20日の早朝は、冷え込んだという表現がぴったりで、丸鉢の水温は14℃まで下がり、魚の動きも非常に緩慢で、食欲にも陰りがあるほどでした。

 21日は少し冷え込みも和らぎましたが、それでも丸鉢は17℃で半袖では寒い感じの朝となりました。

 日中は比較的水温も上がり25℃前後で、昼夜の水温差が10℃程度となっていますが、朝の低温のおかげで水の傷みも緩慢になってきました。

 一方で明るい時間が短くなって、朝夕だけの管理は非常に厳しくなってきました。

 

2012年9月17日(月)
前極めと幅の広い尾
B(5/14孵化)の1尾:9/16撮影 G(5/20孵化)の1尾:9/14撮影

 9月も中旬となり、この1週間の朝の水温は25℃前後まで下がって、夜も過ごしやすくなってきましたが、日中は相変わらず30℃を超える日々が続いています。

 この連休は
台風の接近で不安定な天気が続き、時折激しい雨が降ったりしていましたが、夕方には雨は上がって、代わりに風がかなり強い状態となっています。

 換水の方は、雨の合間を縫っって行い、普段通りの管理としていますが、真夏とは違って水の傷みも目立たなくなり、2歳以上は毎日の換水を終える時期にかかってきた感じです。

 サイズの大きな当歳魚も前を極めて、秋の姿になってきています。
 
 写真の当歳魚のうち、左の未褪色の魚は、今年の掛け合せで一番出来の良かったB(5/14孵化)の中で一番気に入っている魚です。
 綺麗な顔と理想的な丸手の体型に大きな尾を持っていて、親骨の角度や返しも理想的な魚でありながら、平らに展開した幅の広い後ろが特徴的な魚です。
 この魚は、お盆を過ぎて褪色の兆しを見せていましたが、最近の低温によって、すっかりその気を無くしたようで、再び黒い姿に戻っています。(8/3の姿

 一方、右の更紗はG(5/20孵化)の中の1尾です。左の魚と並べると引き立て役のような感じで、まだ前極めができていない幼い印象の魚ですが、一月半前の姿と比べると少しずつ前に来ています。(8/2の姿

2012年9月9日(日)
当歳魚品評会の結果
B(5/14孵化)の1尾:9/9撮影

 先日行われたトサキン保存会西日本支部の「当歳魚品評会」の結果をまとめ、「研究会活動報告」のページに掲載しました。

 うちの魚は、3位(左上の写真の魚)、5位、7位、13位の結果でした。

 今回の入賞魚20尾のうち、色変わりしたものは4尾で、これらは全てうちの系統の魚となっています。

 ちなみに、上の写真の当歳魚は、当歳魚品評会に持って行った4尾のうちで唯一未褪色の魚でしたが、左の後ろの縁が色抜けしてきたので、これも褪色が始まってきたようです。

2012年9月2日(日)
当歳魚品評会

 今日は晴天に恵まれすぎて、日差しが強く残暑の厳しい一日となりましたが、「トサキン保存会西日本支部」の当歳魚品評会が、広島市東区民文化センターで行われました。

 参加した会員は22名、うち出品者は18名で、当歳魚70尾が審査され、上位20尾が選定されました。

 出品魚はサイズも個性も様々でしたが、土佐錦魚としての資質もまずまずで、10月28日の品評会の本番を見据えて、比較的良いペースで各自作りに入ってきている様子がうかがわれました。

 会員の皆さんには、朝9時前からお集まりいただき、準備に、会の進行にと、いろいろご協力いただき大変お疲れ様でした。

 なお、品評会の結果など、詳細については、後日掲載予定です。

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