土佐錦魚日記「トサキンにっき」

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2013年6月29日(土)
思い切った選別
D2尾(4/30孵化)のうちの1尾 E3尾(4/30孵化)のうちの1尾
●モルタル丸鉢●
C:5尾
 (4/21孵化)

E3尾
 (4/30孵化)
G:10尾
 (5/4孵化)
N13尾
(5/12孵化)
J:11尾
 (5/7孵化) 
F:11尾
 (4/30孵化)
D3尾
 (4/30孵化)
L:8尾
(5/11孵化
H:13尾
 (5/4孵化)
I:13尾
 (5/4孵化)
  
O-@:35尾
 (6/4孵化)
  O-A:38尾
(6/5孵化)
 
Q9尾
(5/17孵化)
   MIX:9尾
●プラ丸鉢●
(26)7尾
(6/14孵化)
G:12尾
 (5/4孵化)
稚魚の良し悪しが見えてくる時期になったので、今日は悪い鉢の稚魚を一気に減らして、確実に残りそうな魚だけを残し、継続してどの腹かが判別できるように、タイプの違う腹と混泳させることにして、選別を進めて鉢の統合と移動を行っています。

 上の写真のD(4/30孵化)とE(4/30孵化)のうちの1尾ずつですが、よく似た後ろの広い尾を見せています。

 このD(4/30孵化)とE(4/30孵化)は、残せそうな魚が2〜3尾という状況なので、D(4/30孵化)は、長手で後ろの小さいL(5/11孵化)と同居させ、E(4/30孵化)は丸手でサイズも大きいC(4/21孵化)との同居とさせることとしています。

 なお、(22)14尾(6/3産卵)は、丸手で後ろが大きく柔らかい尾だったのですが、何れも後ろを下げ気味で尾芯が消えそうだったために全て流しています。

 また、欠点が無く、後ろが狭いだけ、尾芯が立ち気味、親骨が硬すぎか、というようなハネには惜しい魚をMIXとして、これもそれぞれの特徴で腹が見分けられるようにして、1鉢作っています。

褪色が進むF:11尾(4/30孵化)
 丸鉢の中では、6月の17日から褪色が始まるものが出てきて、今では、C(4/21孵化)F(4/30孵化)の2鉢で褪色中の魚が見られるようになっています。

 さて、遅くなりましたが、先週行った「トサキン保存会西日本支部」の研究会について、「研究会活動報告」のページに記載しておきました。
2013年6月28日(金)
最後の産卵・・・。
O-B2歳雄魚×2歳雌魚(150個) O-C2歳雄魚×2歳雌魚(200個) O-D2歳雄魚×2歳雌魚(300個)

 今朝はどんよりと曇り空で水温も23℃。2日間換水ができなかった2歳雌魚のプラ舟は少しとろみのある感じの水となっていて、全くいつも通りの勢いで水面に口を出して餌を求める姿の中、ふと気になって腹を押すと、5尾の雌魚のうち4尾が卵をこぼす状態でした。

 1尾は既に出し尽くした感じで脱腸気味に産卵管から内臓が見えていましたが、残りの3尾のうち2尾は初めての産卵だったので、7月孵化となってしまいますが、気を取り直して採卵しておきました。

 O-B
の雌魚は、この体型からは信じられない程の腹の硬さで、押さえてもガチガチの腹部で、雌であることすら疑問符の魚でしたが、今朝は念のため腹を押さえると、やはりガチガチの腹のままながら少量の卵が出てきたので、あわてて人工授精としています。
 合せた雄ややや小型の丸手で張りの良い尾を見せる魚で、精子は量が少なくあまり広がらない感じでしたが、出勤前の忙しい時間に、最大限の1時間かけて150個を何とか確保した感じでした。

 O-Cの雌魚も今年初産卵となる魚で、なかなか数を出さない中、これまでにも用いて実績のある雄魚と合せて200個をどうにか確保しています。

 O-Dの褪色中の雌魚は、O-A(6/5孵化)の雌と同じ魚ですが、相手を変えて200個を採卵しておきました。この魚の卵は、非常に濃いオレンジ色で、サイズも他より若干大きめな感じでした。

 なお、いずれの卵も数が少なく、試験的な採卵に終わる可能性も高いのですが、夕方確認したところ、ほとんどが受精していました。、

2013年6月23日(日)
トサキン保存会西日本支部の研究会
全員審査の様子 総合優勝の2歳魚:Kuzume氏

 朝は少し雨もぱらつく天気でしたが、研究会の始まる頃には雨の気配はなくなり、久しぶりの会員21名が集まって、終日曇り空の過ごしやすい中、研究会が行われました。

 当日は、初めての試みとして「2歳魚研究会」を行い、20尾の2歳魚に全員が投票して、順位付けを行って、鑑識眼の向上を図り、来るべき品評会での評価基準を確認しました。

 右の写真は、総合優勝の魚で、大きな後ろと安定した泳ぎで、文句無しの結果で、秋の品評会が楽しみな魚でした。


 他の入賞魚の魚影を含め、詳細は後日掲載の予定です。

2013年6月22日(土)
換水と選別、1鉢15尾
丸鉢の換水の様子 G:16尾(5/4孵化) 朝夕渦を巻くタマミジンコの増殖舟

●モルタル丸鉢●
C:6尾
 (4/21孵化)
G:16尾
 (5/4孵化)
N16尾
(5/12孵化)
D12尾
 (4/30孵化)
F:14尾
 (4/30孵化)
E10尾
 (4/30孵化)
H:15尾
 (5/4孵化)
I:15尾
 (5/4孵化)
  
O-@:50尾
 (6/4孵化)
  L:15尾
(5/11孵化
G:12尾
 (5/4孵化)
  J:13尾
 (5/7孵化)  
●プラ丸鉢●
(22)20尾
(6/3産卵)
K:16尾
(5/11孵化)
Q14尾
(5/17孵化)
O-A:60尾
(6/5孵化)
 

 今朝は雨も上がったので、ほとんどの鉢を換水し、合わせて欠点が見えた魚をハネて選別を行っています。

 平均すると、1鉢15尾程度になってきて、中には褪色が始まっている鉢も出ています。

 稚魚の餌は、朝夕2回の管理時間に数回に分けて与えています。

 稚魚の給餌は、朝5時過ぎにアユ餌2号を5分程度で食べ尽くす量を与え、6時にも再び同量、さらに7時にタマミジンコを小指の第一関節から先程度の量を各鉢に与えています。

 また、夕方は、6時過ぎにアユ餌、7時に再度アユ餌かタマミジンコという感じです。

 タマミジンコは220Lプラ舟2個で培養していますが、大雨でも流れるに任せていますが、毎日安定して十分な量が確保できています。

2013年6月21日(金)
その気になればいくらでも?・・・鳥害治まらず
これ見よがしの食べ残し このネットの隙間から…(被害の鉢)

 この3日間、ようやく本格的な梅雨らしい雨が続いています。

 このところ、セキレイの鳥害が治まっていましたが、雨で餌が不足しているのか、再び被害が見られるようになってきました。

 また、昨日の夕方と今朝は、写真のように「食べ残し」というより「食べれなかった」当歳魚が、丸鉢の周囲に散乱していました。

 各鉢の尾数は全て記録しているので、どの鉢から獲られたかがわかるのですが、右の写真のように。2重にしたネットの隙間から、根気強く浮き上がってくる魚を待って捕えたようです。

 ただ、この2日間に被害があった魚は写真の2尾のみだったため、「食べようとしたが呑み込めず、しかたなく放置した」と考えられます。

 セキレイは2〜3cmの小魚を丸呑みして食べる習性があるので、土佐錦魚の膨らみのある体型はのどを通らなかったと推察されます。

 そう考えると、全ての稚魚がもう少しサイズアップすれば、被害はなくなるかもしれませんが、しばらくはネットの隙間に要注意です。

2013年6月16日(日)
稚魚の尾
O-@:300尾(6/4孵化) 

●モルタル丸鉢●
C:7尾
 (4/21孵化)
G:16尾
 (5/4孵化)
N20尾
(5/12孵化)
D16尾
 (4/30孵化)
F:16尾
 (4/30孵化)
E17尾
 (4/30孵化)
H:17尾
 (5/4孵化)
I:17尾
 (5/4孵化)
  
O-@:100尾
 (6/4孵化)
  L:18尾
(5/11孵化
G:17尾
 (5/4孵化)
  J:18尾
 (5/7孵化)  
●プラ丸鉢●
(21)80尾
(6/1孵化)
K:18尾
(5/11孵化)
Q18尾
(5/17孵化)
(22)60尾
(6/3産卵)

 夏のような暑さの続く中、今日はほぼ全ての稚魚の選別を行っています。

 写真は
O-@(6/4孵化)の稚魚で、初選別で300尾から100尾に減らしています。

 この稚魚は、親骨の角度が60〜90度がほとんどで、尾肩から後ろに流す感じの尾を持っています。 

2013年6月11日(火)
最後の採卵か?
(26)2歳雄魚×3歳雌魚

 今朝の水温は22℃、日中は32℃で蒸し暑く、まさに夏の気候で、過ごしにくいほどになってきました。

 毎日、どこかの舟で色々な雌魚が卵をこぼしている状況ですが、おかげで換水も必ず2日に1回は必要なほど水も傷んでいます。

 飼育槽も既に限界を超えている状況なので、卵をこぼす雌魚は全て放置していましたが、6/9に日記で紹介した
C(4/21孵化)の雌魚が、久しぶりに産んでいたので、気が変わって採ってみることにしました。

 C(4/21孵化)の稚魚は、思いがけず後ろが広く出来が良かったので、欠点となる尾筒の詰りを解消させる目的で、尾筒の長めな2歳雄魚を合せています。

 卵は黄色く成熟も進んでいる感じで、少し腹部を押さえると多量に出てくる状態に対し、雄の精子も軽く押さえればスプレー状に多量に広がる状態で、条件は最高であったことから、夕方確認すると、受精率もほぼ100%でした。

 なお、数はもう必要ないので、600個程度を採卵して、とりあえず洗面器ごと浮かべ、孵化を待っている状態です。

2013年6月9日(日)
1鉢20尾、換水と選別
C:10尾(4/21孵化) G:20尾(5/4孵化)
 昨日と今日とで、全ての丸鉢の換水を行って、1鉢20尾程度に減らしています。

 また、ブラインシュリンプとタマミジンコのみで育ててきた稚魚ですが、数日前から、アユ餌2号主体の給餌に換えています。

 腹出しの観点からは、アユ餌の方がやはり勝るようで、ここ数日で太みが出てきた感じです。

 写真の左はC(4/21孵化)で、セキレイの鳥害によって失った4/11孵化の@Aに代わって、うちで一番大きなサイズの稚魚となっています。丸手で尾筒が詰まり気味ですが、大きな尾と後ろの幅を持っていてなかなか面白そうなタイプです。

 また、写真右のG(5/4孵化)は、45尾を残していましたが、ハネがほぼいなかったので、2鉢に分けて20尾ずつとしています。
 こちらは、尾筒がしっかりとある中手タイプです。

●モルタル丸鉢●
C:10尾
 (4/21孵化)
G:20尾
 (5/4孵化)
N25尾
(5/12孵化)
D20尾
 (4/30孵化)
F:20尾
 (4/30孵化)
E20尾
 (4/30孵化)
H:20尾
 (5/4孵化)
I:20尾
 (5/4孵化)
  
L:20尾
 (5/11孵化
  L:20尾
(5/11孵化
G:20尾
 (5/4孵化)
  J:22尾
 (5/7孵化)  
●プラ丸鉢●
(21)200尾
(6/1孵化)
K:20尾
(5/11孵化)
Q25尾
(5/17孵化)
P25尾
(5/15孵化) 
 逆に、M(5/11孵化)O(5/12孵化)については、全てを流しています。

 M(5/11孵化)は、全体的に丸手で尾筒が短く、尾の後ろは大きい反面、尾芯を下げるものや尾芯が消えているものが多く、残せそうにないといった判断です。

 また、O(5/12孵化)については、全く同じ両親で違う時期に採卵したA(4/11孵化)Q(5/17孵化)が、非常に出来が良いのに比べて、対照的に出来が悪く、後ろが広すぎて、桜尾や尾芯飛び、尾芯下げばかりで、こちらも残せるものがいないとの判断です。

 卵か精子の状態、孵化条件かその後の飼育環境の違い等が疑われますが、結論は出ていません。

40Lプラ舟■ (無加温)
 O-A:300尾
(6/5孵化)
 
   O-@:300尾
(6/4孵化)
 
  (24)400尾
(6/4孵化) 
  (24)400尾
(6/4孵化) 
   (25):400尾
(6/4孵化)
(23):200尾
(6/3孵化)
(22)200尾
(6/3産卵)
 都合、1鉢が空きとなったので、(21)(6/1孵化)を初選別して、200尾をプラ丸鉢に移しておきました。

 40L孵化槽にいる稚魚は、O-@ (6/4孵化) 、 O-A(6/5孵化)がともに4日半で孵化しているほか、(22)(6/4孵化)は6/3の午後に4日半で、(23)(6/3孵化)は6/3の朝に丸4日目で孵化、(24)(6/2孵化) と(25)(6/4孵化)は6/4に丸4日目での孵化となっています。

 ただ、 (22)(6/4孵化)(23)(6/3孵化)は、なぜか丸まったままで泳げない稚魚が多く出ていて、尾数が少なくなっています。

 孵化した稚魚には、いずれも孵化3日目にラインシュリンプの給餌を始めています。
2013年6月8日(土)
季節は夏に・・・。タマミジンコ、貯水タンクをリセット
220Lプラ舟のタマミジンコ培養槽 掃除後の貯水タンク

 梅雨の中休みもはや1週間になろうかとしています。今日も曇り空ながら、過ごしやすい一日となりましたが、最低気温も20℃を超えてきているので、40Lプラ舟の孵化槽のヒーター類を全て撤去しておきました。

 また、タマミジンコを培養していた220Lプラ舟も、日中は35℃まで上がる日もあり、さすがに水が傷んできたのでリセットすることにしました。

 底には赤いヘドロ状のコケも発生し、悪臭も出ていましたが、タマミジンコは毎日十分に採れるほど発生していました。

 ただ、浮遊するコケのおかげで採集は朝晩に限られ、悪臭は隣家に迷惑をかけるといけないので、完全にコケを落とし、放任でメダカを飼育していた40Lプラ舟の青水を2舟分入れ、換水時の古水を足しています。

 プラ舟の写真左上の隅が赤くなっていますが、タマミジンコをコップ1杯程度を戻して、再スタートです。

 また、貯水タンクの方も、内部がコケだらけだったので、掃除してこちらも今年初めてのリセットとしています。

2013年6月1日(土)
二歳魚の産卵ラッシュ
O-A2歳雄魚×2歳雌魚

 今日も水温は20℃で、写真の2歳魚が産卵しています。

 昨日産卵したO-@の雌魚と同様の傾向で、朝5時半には卵をこぼさなかったのに、6時半に再び確認すると白っぽく小さいながらも卵を出したので、急遽採卵としています。

40Lプラ舟■ (20℃加温)
 O-A:400個
(6/1産卵)
 
   O-@:400個
(5/31産卵)
 
  (24)600個
(5/31産卵) 
  (21)1000個
(6/1孵化)
   (25):500個
(5/31産卵)
(23):500個
(5/30産卵)
(22)400尾
(5/30産卵)

 合わせた2歳雄魚は、昨日も用いているので、疲れが見える中、無理やり感のある登用でしたが、夕方確認するとほぼ全てが受精していました。

 また、5/29産卵の(21)が本日午後に3日半で孵化となっています。

 なお、立ち上がりが異常に遅かったR(5/21孵化)、 S(5/21孵化)については、どちらともフナ尾など奇形魚が大多数を占めていたため流していますが、孵化槽(40Lプラ舟)や丸鉢の不足が差し迫っています。

 先日の研究会の状況については、研究会活動報告のページに記事を追加しています。

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