土佐錦魚日記「トサキンにっき」

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2011年11月27日(日)
寒い日と初氷

 この5日間は水温も下がって、12月並みの気候となり、朝は波板の下でも5℃、日中も10℃前後の日が続いています。
 また、昨日は放任の丸鉢では初氷が張って、波板の下のプラ舟の水温は3℃まで下がっていました。

 この寒さの中、5日間は一日中波板を外すことなく、給餌も無しで過ごしましたが、今朝は少し暖かく、朝から波板を外して久しぶりに日に当てています。

 また、水温は10℃でありながら、当歳魚は水面に口を出して餌を求めるので、昼前後に2回に分けて少量の給餌を久しぶりに行っています。

 今日の写真は日の出の様子ですが、最近では朝7時10分を過ぎても日が昇らない状況で、いよいよ冬籠りの時期が目前となっています。

2011年11月20日(日)
越冬に向けた割り振り

 ■ 80Lプラ舟 No.1
当歳魚K:3尾(5/11孵化) ABC
当歳魚B:1尾(5/5孵化)
 A
当歳魚C:1尾(5/5孵化) A
当歳魚 22:1尾(6/5孵化)
A
 ■ 80Lプラ舟 No.2 
当歳魚Q:5尾(5/25孵化) ABCDE
 ■ 80Lプラ舟 No.3 
当歳魚H:3尾 (5/11孵化) ABC
当歳魚
J:3尾(5/11孵化) ABC 
 ■ 80Lプラ舟 No.4 
当歳魚I:2尾 (5/9孵化) AB
当歳魚I:2尾(5/11孵化) AB
当歳魚N:2尾(5/12孵化) AB
 ■ 80Lプラ舟 No.5
当歳魚F:1尾(5/8孵化) A
当歳魚M:4尾(5/12孵化) ABCD
 ■ 80Lプラ舟 No.6 
二歳魚:3尾 AB、C
 ■ 140Lプラ舟 
二歳魚:1尾 A
親魚:3尾 ABC
 ■ 40Lプラ舟
当歳魚Z23:4尾(8/10孵化) A

 昨日、一昨日と降ったり止んだりの雨も今朝は上がり、朝の水温は13℃と少し暖かい朝となりました。

 最近の管理は、朝1回の給餌に、2〜3日おきの1/2〜1/3換水としています。

 青水飼育にすると魚の様子が確認しづらくなりますが、うちでは早朝一回の給餌の折に、ごく短時間で魚の調子を判断する必要があるので、ある程度の水の薄さを保ち、近寄る人影を魚が視認できるようにして、魚が水面で餌を求める姿で体調を判断するようにしています。

 そのため、飼育の青水はあまり濃くならないよう、少し濃くなると多めに換水して調整しています。

 
今日は、80Lプラ舟を1個、越冬用に追加して、当歳魚を6舟で28尾を越冬させる形にして割り振りを行っています。
 昨年より1舟増やしての越冬となるので、当歳魚は1舟に5〜6尾のゆったりした形となりました。

 各鉢から違う掛け合わせの魚が同居することとなるので、来春に迷うことの無いように、振り分けた魚の一覧を右の表のように作ってみました。(全ての魚の写真が無いので、A〜Eでリンクの無いものもあります)

 二歳魚と親魚も、今年は分譲で予め数を減らしているので、こちらもゆったりと越冬できる形となっています。

 今後は、朝の水温が10℃以下の予報があれば、写真のように波板をかけて夜を越し、日中は外すようにして、ゆっくりと冬籠りへと向かっていく予定です。

2011年11月15日(火)
冷え込み・・・。(全国土佐錦魚品評大会の結果を掲載)

 昨日と今朝は平年並みの11月らしい気候に戻り、朝の水温は青水のプラ舟でも昨日は10℃、今朝は8℃と厳しく冷え込んできました。

 一昨日の品評会の後は、全ての飼育槽を青水にして、これから少しずつ濃くしていくつもりですが、暖かい気候の後の急な冷え込みで、長旅の後の魚には特にダメージが心配されます。

 そのため、今日から夜間の波板の覆いを始めています。これで2℃前後は水温を高く維持できますが、これから冬籠りまで、最後の締めくくりで手を抜かないように管理したいものです。

 さて、一昨日の写真の整理も何とか終わって、どうにか「第四回 全国土佐錦品評大会」のページも作成できました。いつも通りに入賞魚のうち、親魚15位、二歳魚15位、当歳魚20位までの魚を紹介しています。

当歳魚の部 第三位の魚

 時間も無い中での撮影だったので、写りが良くないものがいくつも見えるのが残念で、実物の良さが写しきれていないのが悔やまれます。
 出品者の方にもご迷惑をおかけしますがご容赦ください。

 今日の写真の魚は、当歳魚の部で第三位となった魚です。
 品評会の結果のページの写真は、これとは違う写真を用いています。(昨日の日記の二歳魚の部優勝魚も同様です)

2011年11月14日(月)
昨日の「第四回 全国土佐錦魚品評大会」
賑わう会場の様子
多くの方が撮影されていました
二歳魚の部 優勝魚

 昨日は東京の池袋西武百貨店の9階屋上で「第四回 全国土佐錦品評大会」が22名の参加で盛大に行われました。

 晴天にも恵まれ、朝から気温も高い絶好の品評会日和でした。水温はうちでも朝から16℃もあり、会場に着いた10時45分ごろには、既に並べられた洗面器の水温も18℃程度、その後も20℃前後で推移していた様子で、出品魚の泳ぎも非常に良く見ごたえのある品評会となりました。

 出品魚は、親魚18尾、二歳魚18尾、当歳魚32尾が並び、審査員6名による審査によって、当歳魚から順に順位付けが行われました。

 会場は人通りも多く、取材も兼ねて何社か金魚店なども来られていたようです。
 また、この会の見学のために遠くから来られた方も多かったようで、全国各地から集まられた感じでした。

 私自身も朝4時に起き、暗い中で明りを点けて二歳魚2尾と当歳魚2尾の袋詰めをし、5時20分に広島駅で会の仲間と合流、朝食の駅弁を購入後、6時の広島発のぞみで品川まで、環状線に乗り換えて池袋へと、キャリーを引いて重い魚とともに結構な長旅でしたが、道中で仲間も少しずつ乗り合わせて、西日本支部からは都合7名の参加となりました。

 会場では多くの方々から声をかけていただき、「HPいつも見ています」、「不躾ですが、飼育についてお聞きしていいですか?」、「以前メールで相談に乗って頂いた○○です」、「入会したいのですが・・・」などあったのですが、審査員として審査している時間以外も、会報への掲載用の写真撮影も頼まれていたので、あまりお相手できる時間が無く、皆様には失礼もあったと思いますが、ご容赦いただければ幸いです。

 また、今回の大会運営には本部の会員の皆様に大変お世話になり、ありがとうございました。引き続きDVD編集作業や会報作成などもあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。

 ちなみに、うちから持って行った4尾については、2歳魚の部が優勝と第4位、当歳魚の部が第3位と第13位という結果でした。

 写真の白勝ち更紗は、支部の大会の後、皆さんからも「あの魚なら全国大会でも絶対に優勝だ」と言われていたので、変なプレッシャーもありましたが、大会まで無事に維持できたのが何よりでした。

 なお、他の魚についても現在写真と記事の編集作業中です。品評会全体の結果掲載は後日掲載予定です。しばらくお待ちください。

2011年11月12日(土)
明日は「全国土佐錦魚品評大会」・・・、当歳魚の変化 D
 Q(5/25孵化)の1尾:11/12撮影♀    Q(5/25孵化)の1尾: 9/18撮影
   
 Q(5/25孵化)の1尾:11/12撮影♀   Q(5/25孵化)の1尾:9/25撮影
     
 Q(5/25孵化)の1尾:11/12撮影♀    
     
 K(5/11孵化)の1尾:11/12撮影♂    

 今日の水温は、丸鉢で11℃、プラ舟で13℃と少し暖かい感じで、一日天気も良く日中は18℃まで上がっていました。

 明日はいよいよ「全国土佐錦品評大会」が東京の池袋西武百貨店で行われます。

 うちから持って行く魚の選考も兼ねて、今日は全ての飼育槽を換水しておきました。

 明日は朝4時に起きて出発の準備を行うつもりです。

 さて、今日の写真は品評会出品魚ではありませんが、いつものように手元に残している当歳魚4尾です。

 
1〜3列目の3尾は、Q(5/25孵化)から5尾を残しているうちの3尾で、丸尾で金座が大きく、親骨の押えが良い丸手の魚が揃っています。
 追星が出ていないので3尾ともに雌のようですが、これらの母親が2歳時に産卵しなかったことを考えると晩生型なのかもしれないので、雌雄ははっきりとはしません。

 2列目の魚は色の薄いタイプ、3列目は逆に濃い紅色のタイプで、ともに同じ環境でずっと育っていますが、ほぼ同じ時期に褪色を終え、既に2ヵ月以上過ぎていながら、この色の濃さに落ち着く気配です。

 4列目はK(5/11孵化)から3尾を残しているうちの1尾で、3列目の濃い赤勝ち更紗と同様に、サイトには初掲載の魚です。
 追星が出ており、雄らしい体型と尾で、これからの伸びを期待させる魚ですが、後ろに皺が入るのが惜しい魚です。
 褪色が終わったばかりでまだ色も薄い状態ですが、両頬が白く、体の所々に白が散っているので、もう少し色が変わるのかもしれません。

2011年11月9日(水)
立冬を過ぎて・・・、当歳魚の変化 C
I(5/11孵化)の1尾:11/6撮影♂ I(5/11孵化)の1尾: 9/10撮影
J(5/11孵化)の1尾:11/6撮影 J(5/11孵化)の1尾:9/18撮影
M(5/12孵化)の1尾:11/6撮影♂ M(5/12孵化の1尾9/2撮影
 I(5/11孵化)の1尾:11/6撮影♀  I(5/11孵化)の1尾:8/18撮影

 一昨日まで暖かな日が続いていましたが、昨日は立冬で暦の上では冬になり、水温も平年の11月らしいものに戻ってきました。

 丸鉢の朝の水温も、昨日は13℃、今朝は10℃となり、プラ舟は同じく15℃と12℃になっていました。

 次の日曜日には「全国土佐錦品評大会」が東京の池袋西武デパートの屋上で行われますが、少なくともそこまでは水温がもってくれれば良いのですが・・・。

 さて、今日の写真も当歳魚4尾です。なお、今年の当歳魚は手元に25尾を残しているのみですが、これ以上減らすと来春の産卵が少し不安になってくるので、来春まではこの数を維持するつもりです。

 1列目は
I(5/11孵化)から2尾を残しているうちの1尾で、尾の後ろが小さく、ただ欠点が少ないだけで残していた魚ですが、それなりに見られる魚になってきました。
 尾芯の脇に僅かな皺っ気があるので、品評会には出品できないので、ませんが、来春までは飼っておくつもりの魚です。

 2列目はJ(5/11孵化)から3尾を残しているうちの1尾です。返しが浅いのですが、大きな後ろを持つ魚で、あまり癖も無いのでここまで残しています。
 前回の撮影からしばらく経っていますが、写真を比較してみてもほとんど姿が変わっておらず、他の魚が大きく変化している割に拍子抜けさせる魚です。

 3列目はM(5/12孵化)から4尾を残しているうちの1尾で、兄弟は全て素赤に早くから変わっています。両親ともに褪色が早かったので、その影響ですが、雄親に白勝ち更紗を用いているにもかかわらず、全て素赤に変わるとは面白い結果でした。

 4列目は1列目の魚と同じく、I(5/11孵化)から2尾を残しているうちの1尾です。丸手で渡りも広く、泳ぎも安定した魚ですが、顔が好みではないので、何となく残った魚といった感じです。
 この魚も尾芯の先に癖があるので、来春までは飼っておくだけの魚になりそうです。
2011年11月5日(土)
11月の暖かい雨・・・、当歳魚の変化 B
 I(5/9孵化)の1尾:11/3撮影  I(5/9孵化)の1尾:9/5撮影
F(5/8孵化)の1尾:11月3日撮影♀ F:5/8孵化の1尾:9月2日撮影
 Q(5/25孵化)の1尾: 11/3撮影♀  Q(5/25孵化)の1尾: 9/11撮影
 K(5/11孵化)の1尾:11/3撮影  K(5/11孵化)の1尾:10/2撮影

 10月の終わりから暖かい日が続き、11月2日以降は朝の水温が15℃上もあり、10月上旬の気候が続いています。

 今朝は18℃と一層暖かな朝で、一日中の雨にもかかわらず、水温はそのまま一定で18℃を維持していました。

 今日の写真も当歳魚4尾です。

 1列目は
 I(5/9孵化)の1尾で、先月のトサキン保存会西日本支部の第4回品評会、当歳魚の部の優勝魚です。
 比較した隣の9/5の写真は、同会の当歳魚研究会の時のもので、尾の模様を見るとわかるように、この時すでに褪色が始まっていましたが、その後の写真を見るとわかるように尾の黒い部分が再び増して、所謂、褪色の戻りが起きています。
 やや体の細い体型でしたが、最近では少し太みを増して後ろの「かさ」も目立つようになってきました。
 親骨が真横に張り出した整った大きな尾を持っていて、非常に目を惹く魚になっています。

 2列目はF(5/8孵化)から残している唯一の魚で、当歳魚研究会ではなんとか8位でしたが、尾芯の右側の弛みが増して、10月の品評会には出品できなかった魚です。
 顔と体のラインが素晴らしく、親骨が真横より前に張り出しながら尾肩の部分から後ろに流す形の所謂「前がかり」の尾で、この体系でありながら尾筒がしっかりと尾を押えているメリハリの利いたプロポーションが魅力の魚です。

 3列目の素赤はQ(5/25孵化)から5尾を残しているうちの1尾で、上の2尾とともに、うちの当歳魚では総合点で今年のベスト5に入る魚です。
 僅かに尾を左に振っており、左の胸鰭にガスの後遺症での傷があるので品評会魚ではありませんが、昨年の全国土佐錦魚品評大会の当歳魚の部の準優勝魚と同じタイプの尾と体型を持ちながら、形質は遺伝的にもこれを大きく上回っている感じです。
 おそらく雌魚であると思われるので、冬期に転覆しなければ良い種雌になれるかと思い、来年の産卵に期待している魚です。

 4列目はK(5/11孵化)から3尾を残しているうちの魚で、10月の品評会では7位だった魚です。
 ごく僅かに尾を右に振っており、尾芯の脇には皺っ気がありますが、綺麗な顔と体に大きな尾を持つ良い魚です。
 尾筒が短めなのでややバランスが悪く感じますが、来春の出来次第で産卵にも絡む魚になるかもしれません。 

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