土佐錦魚日記「トサキンにっき」

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2011年4月30日(土)
天気回復
雌魚のプラ舟 雄魚のプラ舟

 気が付けば4月も最終日となりました。振り返ってみれば今年の4月は春らしい暖かな日があってもすぐに冷え込みが続いて、魚にとってはなかなか産卵へと進むことが出来ない温度変化となった厳しい年でした。

 ただ、今朝の水温は15℃と再び暖かくなっていて、早朝から食欲も激しく、水面に口を出しての餌の催促も盛んでした。

 日中はさらに温度が上がって、水温も23℃まで上昇していました。
 このような日が数日続けば産卵も可能となりますが、今年は5月まで産卵を持ちこすことになりました。

 さて、今日の2枚の写真は、タマミジンコを給餌した後、これを激しく追って食べる姿です。
 
夕方からの雨が明日まで続くようですが、久しぶりに暖かな夜となっているので、そろそろ産卵も間近の様子です。 

2011年4月29日(金)
さらに冷え込んだ朝
二歳雄魚(昨年のA 二歳雄魚(昨年のA 二歳雄魚(昨年のA 

 今朝は昨日よりさらに冷え込んで、プラ舟の水温は波板があっても10℃まで下がっていました。

 今朝はさすがに追尾も見られず、餌の食いも悪いのでタマミジンコを主体に少なめに与えています。

 その後、日中は天気が良かったので、水温も20℃まで上がっていました。

 今日の写真は3尾とも二歳雄魚で、昨年のAのペアから得た同腹の兄弟魚です。左の褪色直後のものは昨年の支部品評会で6位だった魚で、この掛け合わせからは良い魚が多ています。 

2011年4月28日(木)
寒さ再び

 今朝のプラ舟の水温は14℃と再び冷え込んでいます。

 波板を掛けていない他のプラ舟では12℃になっていましたが、風も冷たく体感温度はさらに低い感じで、せっかく産卵に向かって動き出したものが再び足踏みの気配です。

 ただ、追尾行動は昨日ほどではないとはいえ、どのプラ舟でも見られ、明日以降さらに冷え込まず、天気が回復すれば産卵も近い感じです。

 今日の写真は秋から徐々に褪色が進んでいる二歳雄魚(昨年の @です。4/9の日記の魚の兄弟魚とは思えない太みで丸々とした体型で、これが災いして冬の間は常時腹部を水面に出してひっくり返っていましたが、4月上旬からは完全に復活しています。
 

2011年4月27日(水)
ようやく追尾を初確認
下と右の雌魚を追尾する雄魚3尾 二歳雌魚

 今日は今にも降り出しそうな雨雲の曇り空の下で暖かな朝となり、波板の下でプラ舟の水温は17℃もありました。

 昨日の水温の上昇と今朝の暖かさは産卵に向けて本格的な刺激となったようで、今年初めて追尾の様子が確認できました。

 また、今朝は追尾行動が2歳魚のほとんど全ての雄魚で見られ、一度に春が来た感じでしたが、雌魚の成熟は急には進まないようで、産卵はありませんでした。

 そろそろ産卵を誘発させることを考えながら、雌雄の同居も行っていますが、今朝の激しい追尾では左の写真のように、3尾の雄が2尾の雌を追う様子が確認出来ました。

 また、右の写真は追われている二歳雌魚(昨年のG)のもので
す。渡りの広い雌魚は貴重なので、今年の産卵で期待している1尾です。

2011年4月26日(火)
雌雄不明

 今朝の水温は13℃。この水温が日中は22℃まで上がって、一層春らしい暖かな一日となりました。

 テレビのニュースでは、この時期の標準的な気温とのことでしたが、朝と昼との水温差を感じて、産卵への刺激となっていることと思います。

 今日は、お気に入りの2舟にはタマミジンコを優先的に与えて、指先ほどの塊を、各舟に2回ずつ与えています。

 先日の研究会で持ち帰ったミジンコ(ダフニア)は、その後もプラ丸鉢でタマミジンコと同様にドライイーストの給餌で維持していて、これも時折与えていますが、タマミジンコとは食い付きが明らかに違っていて、柔らかく食べやすいのか味が良いのかはわかりませんが、タマミジンコの給餌を行うと一心不乱の食い付きが目を楽しませてくれます。

 今日の写真は、昨日のものと同腹の二歳魚(昨年の E)です。

 若干細身ながら尾が大きく発色も良いので今年の産卵に使いたいと思っていましたが、残念なことに、この魚は追星が全く出ていません。

 腹も硬く、総排泄孔(生殖孔)が小さくその形状からも雌ではないので、使えない雄なのかもしれません。

2011年4月25日(月)
雄魚もふっくら
2011年4月23日 2011年4月9日

 昨日からの強風は、時折台風を思わせるほどでしたが、今朝にはほぼ治まっていました。
 今年に入って3〜4回目となる強風ですが、何れの時もこれをきっかけに少しずつ春らしさを増しているように感じます。

 ただ、今朝は少し冷えすぎたようで、プラ舟の水温は波板の下で12℃と、産卵を遅らせるには十分な低温となっています。

 朝の冷え込みについては、最低気温が10℃以下との予報がまだ5日は続くようなので、産卵は早くても連休の後半のような感じとなって来ました。

 今日の写真は、昨日に続いて2週間前の同じ魚との比較で、今回は二歳雄魚(昨年の Eです。

 この2週間で、どの土佐錦魚も雌雄問わず太みを増していて、この雄魚も土佐錦魚らしい体のラインを見せるようになってきています。

2011年4月24日(日)
抱卵状態
  
2011年4月23日 2011年4月9日

 今朝の水温は波板の下で13℃と少し冷え込みましたが、日中は激しく冷たい風の中でどうにか20℃まで上がって、土佐錦魚の動きも良い一日でした。

 上の明け二歳雌魚(昨年のCは、左が昨日の姿で右が2週間前の姿です。この写真の通り、この2週間で腹の膨らみを増して、手で触ると非常に柔らかく、明らかに抱卵していることが分かる状態となっています。

 他の雌魚でも、それぞれ腹部の柔らかさは少しずつ違いますが、抱卵が明らかなものがいくつもあり、産卵まで後は水温の上昇を待つばかりといった感じになってきています。

 ただ、雄魚の追尾行動がほとんど見られず、えら蓋まで追星が出ている魚がごく一部なので、もう少し成熟が必要な感じとなっています。

2011年4月22日(金)
タマミジンコもスタート
220Lのプラ舟で増殖し水面へ 水面のタマミジンコ

 今日のプラ舟の水温は、波板の下で15℃と暖かな朝でした。

 これまで、室内で純粋培養して維持していたタマミジンコですが、4/9から屋外の220Lプラ舟に一部を移し、朝夕のドライイーストの給餌で増殖を試みていました。

 今朝このプラ舟を確認すると、写真のようにタマミジンコが水面に数多く浮かんでくるようになっています。
 ここまでの増殖に、戸外の自然任せの条件で2週間かかったこととなります。

 今日は指先ほどの塊を3個分すくい取って、2歳魚に与えています。これだけの量では、一部の気に入っているものだけに優先的に与える程度ですが、餌の食い付きは非常に良い感じです。


 今日は、今年初めてアメンボがプラ舟の水面にいるのを確認しました。
 時折水面に落ちてくる小さな虫を狙ってアメンボが飛来するのですが、毎年アメンボが見られるようになる時期も、ミジンコが順調に増えてくる時期と重なるように思えます。

2011年4月17日(日)
10℃→20℃

 今朝の水温は波板の下で10℃、日中は晴天で20℃まで水温が上がる暖かい日で、日中の水温差が10℃という春らしい変化の一日となりました。

 昨日と今日は休日なので、「1日4回」の給餌が出来ましたが、この春は「朝6時半と7時半、夕方は6時半にやれればやる」といった感じで、「できても1日に無理に3回」の日が続いていたので、天気の良い休日は非常にありがたく感じています。

 今日は金魚の換水の古水でメダカの換水を今年初めて行いましたが、中には腹に卵をぶら下げているメダカもいましたが、極端な暖冬だった2009年に比べると1ヵ月遅いメダカの産卵のようです。

 また、今日は先週の研究会の紹介のページ「研究会活動報告」をようやく作成しました。

2011年4月13日(水)
コケ落とし

 朝は少し寒い日が続いていますが、水温は波板の下でなんとか10℃を維持しています。

 今週は今日からまた少し春らしい気候が回復する予報で、日中の水温は18℃まで上がる日が続きそうです。

 先日の研究会以降、二歳魚は80Lのプラ舟に各5尾、三歳魚は各3尾としています。
 これらのプラ舟の換水は2日に一度、最近では夕方遅くの換水が続いています。

 今日の換水では、今年の春初めてブラシで壁面と底面のコケを落としています。

 写真は換水後の給餌中のものです。底に沈んだ人工飼料を食べているところですが、最近の食欲は日に日に増している感じです。

2011年4月10日(日)
研究会日和
モルタル角鉢を囲んでの解説 すくい上げた雌親魚

 今日は予報通り晴天に恵まれて、朝の水温は12℃、日中は20℃まで上がっていたようです。

 会場となったO支部長の自宅近くでは桜が満開の状況の中、「トサキン保存会西日本支部」の分譲会・研究会が、会員の参加者27名で賑やかに開催されました。

 分譲会では、二歳魚27尾と三歳魚3尾の出品で、合計30尾が並びました。
 今年は、分譲魚の出品が少ないと予想されていたことから、会員のみを対象とした小規模な分譲となりましたが、この売り上げの2割は「東日本大震災の義援金」として、寄付されることとなっています。

 その後、昼食を取りながらの総会で今年度の行事を確認し、しばらくは飼育に関する質疑応答で時間が過ぎて行きました。

 これに続いて、O支部長の飼育状況の見学、ミジンコの採集作業と盛り沢山の内容となりました。

 O支部長の飼育魚の状態は既に産卵に向けて出来上がっている感じで、雌魚は腹部の膨らみが十分過ぎるほどとなっていて、特に親魚の太みは抜群の状況でした。

 また、雄魚の中には腹を抑えると精子を出すものも見られたほどで、週末以降の気温や天候によってはそろそろ産卵も見られそうな状態でした。

 その他には、O支部長が2006年に書かれた「産卵と稚魚の飼育」をあらためて冊子にまとめ、会報第一号とともに復刻したものも会員にお渡ししています。

 また、ブラインシュリンプエッグの共同購入や、10年以上も前の品評会をDVD化したものなども販売されていました。

 なお、詳細については改めて後日紹介の予定です。

2011年4月9日(土)
80Lプラ舟に2歳5尾、強風と5月並みの気温
二歳魚(昨年の @

 昨夜からの強い風が暖かさを運んで来て、今日一日は非常に暖かな一日となりました。

 朝17℃の水温は日中には25℃まで上がり、夕方でも22℃と暖かさが続いています。

 今日は全てのプラ舟で全換水を行い、一日3回の給餌を行っています。
 今日の暖かさで魚達は活性を増してきていて、水の傷み具合から見ても、2〜3日での全換水で管理する時期に来ている感じです。

 
今日の写真の二歳魚は追星が出ていないので雌魚であればと願っている魚です。
 皺抜きしたわけではありませんが、当歳時からずっと尾の一部が透明で、この部分がたるんでいるので品評会魚ではありませんが、バランスも良く期待している魚です。

 さて、明日は「トサキン保存会西日本支部」の分譲会・研究会です。
 天気にも恵まれて暖かな一日となる見通しで、新規入会の方も3名参加される他に20数名が集まって賑やかな会になりそうです。

 分譲魚は、2歳魚が30尾程度出品される見込みです。うちから分譲用に持って行くのは、雌魚を二歳魚が5尾のみ(雄4尾、雌1尾)とするつもりです。

 分譲魚の出品によって、80Lプラ舟には、これまで6尾入っていた2歳魚は5尾ずつに減らしています。

2011年4月8日(金)
雄の追星と雌の膨らみ
二歳雄魚(昨年の E 二歳雌魚(昨年のC

 今朝から雨の天気ですが、朝の水温は高く17℃を維持しています。
 雨は一日中降り続き、夜間から掛けていた波板は今日は外すことなく過ごさせています。

 二歳魚をすくい上げて黒い洗面器で確認すると、雄の胸鰭にはようやく追星が出揃ったようで、追星の出ていない魚は腹を膨らましつつある感じで体の丸みを増して来ています。

 結果的に今年残している二歳魚の性比は、雄2:雌1の割合で、雄15尾と雌7尾となっていました。

 今年の二歳魚は、期待していた魚がことごとく雄魚であったため、産卵は非常に楽なのですが、良い仔を得られるかについては、雌魚にあまり良い魚がおらず少し苦労しそうな感じです。

2011年4月7日(木)
桜七分咲き

  広島市の桜の開花は1日に発表されましたが、うちの近くでもこれと同様に開花が進み、今日は七分咲き程度の開花となってきました。

 ここ数日は朝の水温が10℃程度でしたが、今朝は暖かく15℃となっていました。

 明日は雨の予報となっていますが、その後は回復して春本番の陽気となるそうなので、ようやくシーズン到来の気配です。

2011年4月2日(土)
鶯の初鳴き

  昨日の朝、うちでは鶯の初鳴きが聞こえてきました。

 広島気象台からは、まだ発表がないようですが、例年では2月中旬〜3月中旬に確認されているので、去年に比べると少なくとも3週間は遅れている感じです。

 寒さが続いて、なかなか冬囲いが取れずにここまで来ましたが、今朝の水温は波板の下で11℃
となっていました。

 前回の換水は12日前で、来週は最高気温20℃が続く予報が出ていることから、今日から更水に換水して、完全に冬眠から明けさせています。

 日中は18℃まで水温が上がり、水面で餌を激しく求めるので、今日は昼前と午後3時に2回の給餌を行っています。

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