土佐錦魚日記「トサキンにっき」

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2008年12月27日(土)
残すべき魚・・・。

 冬ごもり開始から2週間以上が過ぎて、特に管理は無い状態になっています。昨日も久しぶりに屋上で確認すると、二つのプラ舟で強風によってか波板がずれていましたが、魚には特に変化も無く、日々が平穏無事に過ぎています。

 土佐錦魚の管理には全く手がかからない状況で、シーズンオフにも関わらず、なぜかメールでのご質問やお問い合わせが重なって、また、全国大会の会報作成、西日本支部の会報作成、品評会DVDの複製や発送など、やらなければならない事が多すぎて、これらのお返事が非常に滞っています。
 先日の会の反省会以降、ここ1週間は風邪で私自身が体調を崩したりしていたこともあって、会員の皆様やメールを頂いている方々には非常に申し訳なく思っていますが、今しばらく猶予をいただければ幸いです。

 今日の写真の魚は、大きな尾が気に入っている二歳雌魚で、全国土佐錦魚品評大会の当歳魚5位の魚の母親になります。
 父親も同じく二歳でしたが、こちらは9月の研究会で分譲に出したので既に手元にはいませんが、来年は他の雄との掛け合わせで、ぜひ採ってみたい魚です。

 うちにいる魚は、ほとんど全てが丸手で、長手は非常に尾の大きい雌を2尾残しているのみです。昨年はもう一尾の雌が非常に良い子を産んだので、今年も1尾、この長手の雌を残すことにしています。
 うちのように小規模の設備では、残す魚の選択を非常に迷うものですが、従来から言われ続けている「丸手と長手の掛け合わせの重要性」を
、明け二歳が毎年実証してくれているので、今のところ幸運にもこの部分では特に迷わず残す魚の選択が容易になっている感じです。

2008年12月12日(金)
冬ごもり開始

 この数日の朝の水温は7℃から8℃と少し暖かく、日中も10℃前後の感じですが、明日以降は少し寒さも戻ってくるので、昨日の全換水を最後に冬ごもりさせることとしました。

 左の写真は二歳の80L舟で、二歳は4尾ずつとしています
 プラ舟の壁面や底面に着いたコケは、毛足が短いビロード状で、右の写真のように水を抜いた状態で、手で表面をなでると跡がつく感じです。

 今年は全てのプラ舟をこのようなコケの付いた状態で、更水での越冬を試みていて、ここまでは非常に調子も良く、緑色の長いコケのフンを引きずって、水面に餌を求めて寄って来る姿は、この時期でもまだ観賞魚として楽しめる良さもありますが、今後は春まで波板の下となり、中を確認する事は極力少なくなります。

 この環境の中で、12月は給餌も全く行なっていませんが、痩せてくる魚は見当たらず、右下の写真の二歳雌魚のように、何れの魚もこの環境の中でも少しずつ成長を続けている感じです。
 この魚は、トサキン保存会西日本支部の品評会で、二歳の部で9位の魚ですが、品評会の時の姿と比べると、、尾の白い部分が幅を増し、腹型や目先も良くなっているのが分かります。

 大会時には、まだまだの評価で全国大会にも出品できませんでしたが、僅かな期間で変化するのも土佐錦魚の面白さだと、確認させてくれた魚でした。
 この魚も、まずは来春に種親としての活躍を期待するところです。

2008年12月7日(日)

 昨日に続いて冷え込みが激しい朝で、ハネを入れている丸鉢には1cmを越える厚さの氷が張っているほどでした。

 更水で冬越しに臨んでいるコケの付いたプラ舟の方は、波板をかけてあるおかげで3℃の水温を保ってはいましたが、一冬に何度かしかないような寒さでした。
 うちでは、青水の越冬であれば、5℃までしか冷え込まないのですが、この2℃の差が産卵や成長に実際どのように影響するのか、来春が少し楽しみです。

 今日は日中も5℃までしか水温が上がらず、一日中波板は掛けっぱなしでした。朝昼夕と3回ほど波板を外して中の様子を確認してみましたが、その都度水面に寄って来て餌を求めるほど、魚の調子は良いようです。

 今回の冷え込みは冬ごもりの良いきっかけとなりそうなので、このまま冬囲いとして越冬させれるように、今日もとりあえず給餌は無しとしています。 

2008年12月6日(土)

 昨日の朝の水温は5℃、今朝はさらに下がって丸鉢では3℃となりましたが、寒波が来るとの予報だったので、昨夜からプラ舟には波板を置いていたおかげで、こちらは5℃となっていました。
 写真のとおり、朝は少し雪が積もった状態で、この雪はほぼ一日中ちらちらと続いていました。

 今年で、うちの屋上での冬越しも6回目となります。これまでは毎年、どこでもごく一般的に行なわれてきた青水での冬越しを行なってきましたが、うちの環境では日照条件がよすぎるので、濃い青水の状態では、時折の春めいた陽射しが強く作用して、急な水質の変化が進む弊害があるため、今年は更水で、底や壁面にはコケを十分に付けた状態での越冬を試みてみることにしました。

 青水の保温効果は毎年実感していて、この部分は確かに魅力なのですが、うちの冬ごもりは波板がかけっぱなしの状態で、水を換えたりフンを取ったりもしない管理なので、今まで魚と一緒に育ってきたコケに、冬の間の水質維持と餌としての効果を期待して、引き続き任せてみようとの思いです。

 毎年、数鉢の丸鉢では、当歳魚をコケの付いた丸鉢に入れ、実験的に更水で越冬させてきましたが、この方法では春まで調子を崩すものが無く、目先の尖りなどはプラ舟での青水の越冬に比べてはるかに勝っており、結果も良かったので、少しは痩せるかもしれませんが、それもかえって良いかもしれないと
思っています。

2008年12月3日(水)
もう12月

 暦はすでに師走に入りましたが、「全国土佐錦魚品評大会」の余韻がまだ続いている感じで、当日知り合う事ができた方との電話やメールでのやり取りが続き、シーズンオフを目前にしてもなお高揚した状態で、日々忙しく過ごす事が出来ています。

 写真は、毎年作成している品評会のDVDで、左は今年の「トサキン保存会西日本支部」の「当歳魚研究会」、「第三回品評会」の映像と支部長による魚評が入った会員用のDVDです。
 右のDVDは一般販売用で、品評会のみの内容となっています。今回は合わせて60枚を作成していますが、例年通り追加注文があると思いますので、結果的にもう何十枚かは作る事になるかと思います。

 先日、今年の品評会DVDのご購入依頼がありましたが、一般の方へのDVD販売は会としては直接行なっていません。金魚一道さんで、先日から販売が始まっていますので、もしご必要であれば、そちらでご購入頂ければ幸いです。


 話は変わりますが、「全国土佐錦魚品評大会」は、このサイトをご覧になっている方にとっても、非常に結果が気になっていたようで、大会翌日のアクセス数は600件になっていました。その後は500件、400件、400件と少しずつ減って、ようやく現在は300件/日の標準的なアクセスになってきました。

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