土佐錦魚日記「トサキンにっき」

<<2008年 2月のページ | 2008年4月のページ>>
2008年3月30日(日)
一日中雨

 今日は一日中雨で水温は一12℃。昨夜からの波板も外すこと無くそのままにしています。そのため、給餌も無しで特に管理はせずに過ごしています。

2008年3月29日(土)
コケを掃除して換水。追星が出始め

 28日の朝は少し冷え込みましたが、再び夜間は波板をかけていたのでプラ舟の水温は8℃でした。
 この日は予報では雨。夕方も12℃までしか上がらず、一日中給餌は無しとしています。

 今朝も冷え込みましたが、波板のおかげで水温は10℃。今日は休日で時間があったので、気温が上がってくる10時まで待って、波板を外し給餌を行なっています。

 近ごろでは急に水の傷みも激しくなってきて、プラ舟のコケもかなり多くなって来たので、昨日と今日との換水ではコケをしっかりと落としておきました。
 コケは全てを取り去るのではなく、写真のように壁面はほとんどの部分を残し、底面を中心に取っています。

 うちの環境では朝晩の冷え込みはまだまだ続きそうで、日中もそれ程水温が上がらないので、確実に産卵はまだまだ先で兆しも感じられませんが、ようやく写真の三歳雄魚にえらぶたまでの追星が見られるようになって来ました。
 他の魚は全く追星が見られないので、本格的な発情はかなり先のようです。

 27日の激しい冷え込みで逆立ち気味となっていた2尾は、17℃まで上がった今日の陽気で普通に泳げるように回復しています。 

2008年3月27日(木)
冬に逆戻りの寒い朝

 ここ数日は肌寒い日が続いていますが、昨日の水温は朝8℃で夕方12℃、一日中冷たい風が吹き続け、夕方には雨に混じってみぞれが舞う天気となりました。

 今朝はさらに激しい冷え込みとなり、丸鉢には写真のように氷が張るほどに冷えていました。

 今週に入ってから夜間の波板を外しているプラ舟では5℃まで水温が下がり、この影響で丸手の2尾が逆立ち気味になってしまっています。

2008年3月24日(月)
雨上がりの換水、ミジンコの発生に備えて

 昨日は雨でしたが、夜間の気温低下が8℃との予報だったので、夜間の波板をかけること無く、今朝を迎えています。
 予報どおり今朝の水温は8℃で、少な目の給餌をして出勤です。

 夕方は15℃まで水温が上がっていましたが、昨日入れた雨の影響もあるので、プラ舟は1/4を残して換水を行っておきました。
 換水後は非常に餌を欲しがるので、少し多めに与えています。

 左の写真は、ハスが植わっている鉢で、昨年ミジンコが自然に発生したものです。今年もそろそろ発生して欲しい頃ですが、天敵であるケンミジンコとカイミジンコばかりが発生しているので、一度リセットするために干すことにしました。
 もう数日の間、天日に当てたら水を張ってみようと思っています。

 右の写真は、プラ舟の換水時に排水する古水を捨てずに、空いている丸鉢に移したものです。ミジンコを移して増殖させるための青水を、いまから少しずつ用意しておこうと思って残しています。

2008年3月22日(土)
繁殖に備えての予備の舟

 昨日まで3日続いた春の嵐もおさまって、今日は一日良い天気でした。朝晩の冷え込みは波板で緩和して、朝の水温は10℃程度に保っていますが、休日は朝の給餌を少し遅らせて、12〜13℃に上がってから与えるようにしています。

 写真の舟は一昨日増やしたもので、以前使っていたものに水を張っただけですが、コケなども付いていないので、半分は古水を用いています。
 産卵に備えて雌雄を分けたりすることも考慮すると、合計6舟では心もとないのですが、今年はこれで望むつもりです。

2008年3月20日(木)
春の嵐

 この2日間は非常に強い風が吹き、まるで台風に近いような強風でした。例年通り今年も春の嵐が来たようです。

 昨日は一日中雨で、朝の水温は11℃。雨を入れないように波板を終日かけっぱなしで給餌も行ないませんでしたが、この風で波板も飛ばされかけていて、夕方確認したときには、一部の舟で波板が飛ばされて、雨もかなり降り込んだようでした。
 今日は春分の日で、昨日にも増して風が強い一日でしたが、雨が降り込んだ舟もあったので、念のため1/2程度を換水して、やや控えめの給餌としておきました。

 また、80Lの舟に7尾ずつが入っていた明け二歳魚には、最近では少しサイズアップが感じられるようになりましたが、生まれた日が2ヶ月近くも差があったものが一緒の舟にいるため、小さいものはなかなか大きくなれないようで、大きさのばらつきが気になってきました。
 そこで、今日は新たに1舟を増やし、大きさを揃えて各舟に6尾ずつにしています。
 新たに増やした舟には、丸鉢で越冬させたものの中から見所のある4尾を昇格させて一緒にしています。明け二歳は合計で3舟に各6尾の計18尾と、丸鉢の4尾を手元に残しています。

2008年3月18日(火)
完全更水

 昨日と今日の水温は、朝10℃、夕方17℃と、今年の春の暖かさは珍しく安定して1週間以上も続いています。
 庭の暖地桜桃も五分咲き程度となり、よりはっきりと春を感じさせてくれています。

  80Lのプラ舟には、親魚の舟は4尾、二歳魚の舟では7尾ずつが入っていますが、連日の好天で温度が高く、給餌量も増えているので、水の傷みは非常に早くなっています。

 換水の頻度は、水の状態を見ながら加減しつつ、1/4〜1/2を残して2日程度で換水している状態です。
 今年の冬囲い明けは、青水から更水へ10日間で移行し、順調に調子も上がってきている感じです。

2008年3月16日(日)
ほぼ更水

 今日も春らしい暖かい日で、朝10℃だったプラ舟の水温は、昼前には15℃を越え、3時過ぎには18℃まで上がっていました。

 今日は1/4を残して換水を行い、ほぼ更水といえるほどの状態になりました。

 2/23の床直し以来、コケは全く落としていませんが、写真の通りちょうど良い感じで付いています。

 今日は給餌を日に3回としましたが、量はまだ通常の半分程度に抑えています。
 換水時に水底に見られるフンは、コケを食べた濃い緑色のものがほとんどで、餌を控えていることもあって、コケを一生懸命に食べているようです。
 冬囲い明けの立ち上がりの時期は、植物性の餌から徐々に人工飼料へ切り替えると消化器官の負担も少ないので、うちではこのような管理としています。

 写真の素赤は三歳雄魚で、体位は非常に良いのですが、まだ反しも甘く、尾の後が物足りないので迫力に欠ける点が残念な魚です。
 尾芯も少し上がり気味のなので余計にそう見えますが、もう少し尾が大きくなれば良い魚になるので、今後に期待です。

2008年3月15日(土)
I氏からの導入魚
導入した四歳雌魚 導入した三歳雌魚

 今朝9時過ぎにI氏から送られた2尾の雌魚が届きました。
 トップページの五歳雄魚との掛け合わせを依頼されていて、得られた稚魚の一部をお送りする手はずとなっているものです。

 金魚の飼育は、どうしても個人に限られた狭い範囲で行なわれるので、血の交流が難しく、繁殖についてもどうしても偏りがちになってしまいます。

 これに対してI氏は、「より良い土佐錦魚を創るために、愛好家同士でお互いに協力し合おう」というお考えをお持ちで、らんちゅう等では一般だという今回のような取り組みを、土佐錦魚においても実践されています。

 送っていただいた魚は、写真の通りどちらも素晴らしく、今年の繁殖が非常に楽しみです。
 
 プラ舟の今朝の水温は10℃で、導入した10時前頃には12℃、その後は一日中快晴の天気によって水温は上がり、夕方には16℃となっていました。

2008年3月13日(木)
さらに薄めて

 今朝も暖かく、丸鉢が6℃、波板の下のプラ舟の水温は11℃でした。

 夕方の水温は15℃で、タンクの溜め水は16℃。
 青水が薄めても薄めてもどんどん元に戻ろうとしてしまうので、夕方の換水で3/4を換えてかなり薄くしています。

 左の写真の通り、ぼやけながらも底が確認できる程度にしています。
 写真の白勝ち更紗は三歳雄魚で、姿勢の安定したバランスの良い魚です。やや小ぶりで反しも十分ではありませんが、今後の伸びを期待しています。

 今日の給餌は昨日より心もち増やした程度で、今夜は雨の予報も出ていることから、夕方6時半には波板をかけています。

2008年3月12日(水)
続く、春の陽気

 今朝も丸鉢の水温が5℃と結構冷えましたが、波板をかけてあったプラ舟の水温は10℃と随分と高く、給餌には十分な朝の水温を維持しています。

 うちでは朝夕が管理と給餌の時間となるので、これだけの違いを見るとまだしばらくは夜間の波板を続ける必要がありそうです。

 今日は昨日に続いて快晴の一日となり、夕方の水温はプラ舟・丸鉢ともに17℃まで上がっていました。
 人影を見て寄って来る姿は、日増しにその激しさを増しているので、今日も給餌量を若干増やして与えています。

 給餌と、この晴天続きの影響から、プラ舟の青水はやや濃くなっているので、明日には再び薄める必要があると感じています。

 写真の素赤は小さいながら三歳の雌魚で、写真では分かり難いのですが、丸手でありながら非常に良い尖りを見せる顔を持ち、冬眠が明けてみると返しが急に大きくなってきているようで、色々と際立って良い特徴を備えている魚です。
 この魚は冬眠を明けて2日程度逆立ち気味に浮き勝ちでしたが、今日の陽気で完全復活のようです。

 この魚からは昨年も良い子を得る事ができましたが、2/23の日記で紹介した三歳雌魚と同様、今年の産卵にも期待しています。
 なお、この写真は夕方の撮影なので、青水は実際のものよりやや濃く写っています。 

2008年3月11日(火)
青水薄めの換水

 今朝は放射冷却現象で、丸鉢は4℃でしたが、プラ舟は波板の効果が大きく水温が10℃もありました。

 日中も一日中快晴で、水温も順調に上がり、夕方には丸鉢、プラ舟ともに16℃となっていました。

 給餌を再開した状態で、これだけの好天が続いているので、青水が再び進んでしまわないように、夕方1/3の量を換水しています。

 この換水で青水はさらに薄まり、右の写真の通りの濃さとなっています。左の三歳雄魚の写真は換水前の撮影なので、比較すると青水の濃さも分かりやすいかと思います。

 この写真の雄魚は、2月末に急に逆立ち気味となって、3月の始めには水底に沈みがちとなっていたりと、浮き袋の異常なのか変な動きをしていましたが、昨日からの陽気で正常に戻ったようです。

 今日の給餌量は、昨日よりさらに量を少し増やして、朝夕2回、合計で1尾あたり7〜8粒程度としています。

 このところの暖かさで梅も満開となり、先日からは鶯も鳴き始めていますが、そろそろ管理する方の気分も盛り上がって来て、ようやく春になった感じです。

2008年3月10日(月)
春の陽気

 昨日の雨は今朝まで続きましたが、波板の下は10℃、雨が入り放題の丸鉢でも8℃と暖かい朝となりました。

 この後はすぐに晴れて気温も上がる予報となっていたので、朝は昨日よりやや増やした量の給餌を行ない、日中は陽射しに当てておきました。

 帰宅した夕方には、予報通りに水温も16℃と十分に上がり、4月上旬の気候とのことで春の陽気でした。
 時間は6時前でしたが、夕方にも少し給餌を行い、合計で1尾当たり5〜6粒を与えています。

 今年は写真の3歳雄魚と、昨日の写真の5歳雄魚について、稚魚の分譲を求められているので特に体調の維持が気になりますが、他の魚同様無事冬を越して調子も良さそうです。

2008年3月9日(日)
今年初めての給餌

 今日も昼前に水温は12℃まで上がり、午前中は曇りがちながら穏やかな天気でした。

 昨年は暖冬で、2月の上旬には今のような気候となり、中旬には魚を起こして給餌を開始しましたが、平年並みの寒さで推移した今年の冬眠明けが普通の状態ではないかと思います。

 昨日の換水で青水が薄くなったプラ舟には、朝から覆いの波板を外し日光を入れているので、春の近づきを感じて、どの舟でもまだ動作は緩慢ながらもゆっくりと水面付近に上がってきて餌を欲しがる姿が見られました。

 昨日は数尾が人影に反応する程度でしたが、朝10時ごろには写真の通り五歳魚から明け二歳までのほとんどの魚が、元気に寄って来たので、1尾あたり2粒前後の極わずかの餌を与えておきました。

 ただ、日がさしたのは昼までのほんの一時で、夕方4時前に雨が降り始めたので、今日は早めに波板をかけ、雨を入れずに管理しています。

2008年3月8日(土)
冬眠明けの青水薄め

 今日は晴天で、明日以降は暖かくなるとの週間予報が出ているので、午前中に今年2回目となる換水を行ない、徐々に冬ごもりから起こすこととしました。

 今回の換水量は1/2で、左の写真のように水底の魚影が大まかに確認できる程度の濃さに、2週間前の床直しの時よりも青水をさらに薄くしています。

 換水時の水温は7℃でしたが、日中は12℃まで上がっていました。
 今日からは、日中の間は波板を外して夜間のみかける事として、換水ごとに次第に青水を薄めていくつもりです。


 今日の換水後には、数尾の3歳魚が水面付近で餌を求めて人影を追って来ているので、明日以降水温の上がり具合を見ながら給餌を始めるタイミングをはかって行くつもりです。

 右の写真は、今年の産卵に使ってみたいと思っている明け二歳で、非常に安定感のある魚です。丸尾で反しが良く、体が小さく尾筒の太い特徴が気に入っています。
 写真の通り調子も良く、冬眠中にも関わらず若干尾も大きくなっているようです。

2008年3月6日(木)
知識と情報

 昨日紹介したI氏のサイトですが、今日早速更新されていました。内容は、「トサキンの病気トピックス」として、「デルモシスチジウム症」の解説が追加されていて、鞭毛菌の一種のdmocystidiumが引き起こす皮膚疾患とのことでした。

 うちでも2005年と2007年のそれぞれ11月に、5mm前後の長さの白い糸くず状のものが頭の皮膚上に一部が潜り込んだ形で見られ、激しいものでは腹部をはじめ全身の体表上の鱗の上や各ひれの条間など、いたる所に見られるおかしな症状でした。

 これまでは、いくら調べても原因や正体が不明だったので、写真で記録を残すにとどめ、日記では紹介していませんでしたが、この記事を見てようやくすっきりしました。

 うちでは、先の細く尖ったピンセットでかきとるようにすると根元から綺麗に取れるので、こまめにとって換水頻度を上げてやると自然に数が減り、冬の間にいつのまにか消えてくるので、あまり気にしていませんでしたが、発見が遅れて数が多いと対応できなくなる不安もあったので、この情報のおかげで一安心です。

 このような情報は何年飼育をしていても到底理由は分からないものですが、さすがにその方面の専門家の知識と情報は素晴らしく、科学的な根拠と情報から説得力のある情報を提供していただけるサイトが現れた事に、個人的にも非常に嬉しく感じています。

2008年3月5日(水)
トサキン保存会中部日本支部

 今日は非常に嬉しいニュースがありました。職場の送別会のため帰宅が遅くなり、メールのチェックも深夜直前となりましたが、何気なくパソコンを開いてみると、懇意にしていただいているI氏からのメールがありました。

 「トサキン保存会中部日本支部」のホームページを開設されたとのことで、早速拝見してみて、そのデザインセンスの秀逸さにまず驚かされました。

 ホームページ構成も非常に見やすい配置で、「トサキンの繁殖と稚魚の飼育」や「土佐錦魚の歴史」などの記事も、詳細でありながら読み手の立場に立った分かりやすい表現で、氏の人柄を感じさせるものとなっています。

 また、I氏が支部長を務めるこの「トサキン保存会中部日本支部」は、うちの「トサキン保存会西日本支部」や「本部」とともに「全国トサキン保存会」を構成し、「全国トサキン保存会品評大会」をこの秋から開催しますが、これについても詳しい案内が見られます。

 ページ構成は、今後の記事追加を期待させる形となっていて、今後ますます目が離せないサイトになりそうです。なお、サイトのアドレスは、「
土佐錦魚おすすめリンク」のページに追加していますので、そちらからご覧下さい。

2008年3月2日(日)
ようやく3月

 昨日から3月に入り、少しずつ春めいてきています。今日は昼前に水温も10℃となったので、気になっていた丸鉢で越冬している2軍明け二歳の換水を行なっておきました。
 こちらは雨水が入り放題で、6鉢のうちの1鉢を除いて他は青水を維持していましたが、この青水の鉢では2月の晴天時に尾にガスが入ったりしていたので、ほとんど更水に一気に変えてしまっています。
 あまり良い管理ではありませんでしたが、厳しい環境で育ってきたこの魚達は難なく乗り越えてくれるとの判断です。ただし、水合わせはじっくり時間をかけて、洗面器を浮かべて1時間近くかけて移しています。

 さて、写真の本は「金魚入門」で、桜井良平氏が西東社から昭和46年に出版した本です。この本もこの冬に入手したものですが、昭和時代の飼育書にはいつも感心させられます。
 土佐錦魚関連では、「トサキン専用の池(高知市・矢野邸)」として、白黒ながら写真で丸鉢や角舟などの飼育設備の様子が紹介されていたり、驚く事に品種紹介の欄では、この年に東京に土佐錦魚を分譲して全国に飼育者が広がるきっかけを作った矢野忠保氏によって、2ページ半の品種紹介もあります。

 また、今日は先日の「トサキン保存会西日本支部」の「座談会」を、「研究会活動記録」のページに少し詳しく紹介しておきました。 

トップページへ戻る