土佐錦魚日記「トサキンにっき」

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2015年3月28日(土)
初産卵
@:500個(3歳雄魚×2歳雌魚) 受精率は8割程度

 近所では桜も少し咲き始め3分咲きといった感じですが、 今朝はヒーターで加温していたプラ舟の二歳雌魚の腹部をチェックしたところ、卵をこぼす状態だったので、今年初の産卵となりました。

 産んだのは、先日掲載した未褪色の二歳雌魚()で、後ろの大きな特徴を見せる魚ですが、太みもさほど増しておらず、卵も小さく黄色がかっている状態で、500個程度の採卵で終了となりました。

 産卵に用いた三歳雄魚(両親)は、先日掲載した二歳魚7尾を入れて加温しているプラ舟と同様に、隣で4尾の親魚を入れて加温しているプラ舟から選んでいます。この雄魚は、産んだ二歳雌魚から見ると「父親の兄弟」となる魚で、大きな返しと尾の大きさを持つ魚です。(昨年の土佐錦魚保存会の全国大会二歳優勝魚)

 採卵は、朝6時半から10分程度の間に人工授精で、少しずつ休ませながら行っています。卵は一度に少しずつしか出なかったので、どうにか500個を産ませた状態です。雄はまだまだ精子をスプレー状に出す感じでしたが、あまり無理はさせず、この1通りの交配のみとしています。

 採卵後は、いつも通り20℃加温の40Lプラ舟に洗面器ごと沈み入れ、メチレンブルーを数滴垂らし、エアーを弱めに水面近くでかけ、板で覆いをして遮光しています。

 その後、夕方に卵を確認してみると、受精率はやや低く8割程度といった感じでした。ちなみに、受精した卵は透明に、未受精卵は白濁して見えますが、懐中電灯の光をあてると見えやすいので、うちではいつも産卵当日の夕方に、懐中電灯の光をあてて確認するようにしています。

 ヒーターで加温しての早採りは初めての試みでしたが、加温開始から1か月足らずでの産卵となり、順調に進めば、ちょうど4月1日に孵化となる予定です。狙い通りほぼ1か月の前倒しで産卵開始となりましたが、残り3尾の雌も適度に間を空けて産んでくれると良いのですが・・・。

2015年3月21日(土)
暖地桜桃の開花と2歳雌魚
庭の暖地桜桃も満開に 二歳雌魚(昨年のC 二歳雌魚(昨年の@

 この1週間は春以上の陽気で暖かく、遅れていた庭の暖地桜桃の開花もようやく進んで、今日は満開と言ったところです。
 ただ、この時期に庭の暖地桜桃が咲くのは、7年前の2008年とほぼ同様ですが、この年は5月の連休を過ぎてようやく初産卵となっていて、さらに来週からは再び寒波が来て、2月並の冷え込みに逆戻りとの予報も出ているので、今年も自然産卵はかなり遅れそうな感じです。

 一方、加温しているプラ舟の方は最低水温も17℃となっていて、二歳魚も雌雄が明確になり、先日から雄魚は盛んに追尾を行うようになったので、雌雄をセパレーターで隔離しています。

 雄魚は腹を押すと何れも精子を出す状況ですが、雌魚の成熟はまだまだこれからといった感じで、腹部は少し柔らかみを増してきていますが、まだ太みを増すほどにはなっていない感じなので、産卵はもう少し先になりそうです。

 写真の2尾は産卵を期待している二歳魚です。稚魚の飼育には、育てやすい外気温となってくる4月中旬以降がねらい目なので、もう2週間程度経過して少しずつ産み始めてもらえると、当初の予定通りで、産卵もうまく分散できるのですが、どうなることでしょうか。


 今日は日中が大変暖かく、水温も外のプラ舟で18℃まで上がっていました。加温のプラ舟では、周囲の波板による簡易な温室効果もあって23℃まで上がっていますが、水温差が5℃程度なので、先日流してしまった二歳魚の代わりに、昨年のE(5/8孵化)から残している A を加温のプラ舟に移動させておきました。

  80Lプラ舟 No.6 
二歳魚:昨年のI-T(4/23孵化) A
二歳魚:昨年の@(5/4孵化) BC
二歳魚:昨年のC(5/8孵化) C
二歳魚:昨年のE(5/8孵化) A
二歳魚:昨年のR(5/23孵化) A
二歳魚:昨年のS(5/24孵化)A
2015年3月15日(日)
蕾のままに散った二歳雄魚
庭の梅は寒波で蕾も傷み… 流されて失った二歳雄魚

 3月10日には雪が舞うほど冷え込みの厳しい冬が続いていましたが、加温しているプラ舟では4〜5日置きの全換水を続けていて、水温も朝の最低水温を15℃まで上げています。

 加温しているプラ舟の換水は、仕事の関係で、どうしても暗くなってから慌てて行うこととなってしまいますが、先日の換水時に、黒い洗面器に未褪色の1尾を残しているのに気付かず捨てていたようで、写真の1尾を失ってしまいました。

 また、10日と11日には丸鉢には氷も張るほどの厳しい冷え込みとなっていましたが、数回換水を行っている更水の各プラ舟では、かなりのダメージを受けた感じで、褪色後の魚のほとんどが尾の縁を溶かす状況となっています。

 この寒波で咲き掛けの庭の梅も早々に散ってしまいましたが、流してしまった二歳雄魚も期待していた魚だけに残念です

2015年3月1日(日)
保温と加温
奥の80Lプラ舟2個で加温飼育開始 波板を閉めた状態(蛍光灯点灯)
貯水用のFRP水槽(FPJ-180) 貯水用FRP水槽専用のFRP製蓋

 ようやく3月になりましたが、ここ数日は寒い日が続いていて、これからも冷え込むとの予報も出ている中、正月明けに増設していた防鳥ネットの周囲を波板で囲って、一部の魚だけを早めに冬眠から起して産卵期を分散させるため、新たに飼育設備を整備しました。

 早目に起こすの設備は、80Lプラ舟2舟だけですが、貯水槽も同様の温度管理で同じ環境に置いて、いつでも換水できるようにしています。

 その貯水槽には、昨日トーワケミカルから届いたFPJ-180(20)を用いています。2cmの厚さの断熱材をFRPで挟み込んだ形状でありながら比較的に安価で、しっかりとした作りで良い買い物をしたとの印象です。

 このFRP水槽に合わせて防鳥ネットを作成していましたが、この水槽を選択するにあたっては、サイズがうちの杉舟とほぼ同じで、水深を浅くすれば杉舟の代わりにも用いられること、80L2舟の換水にちょうど良い水量であること、内外のカラーを自由に選んで作成してもらえること、専用の蓋があり保温機能を更に高められることが主な理由です。

  80Lプラ舟 No.6 
二歳魚:昨年のI-T(4/23孵化) A
二歳魚:昨年の@(5/4孵化) BCD
二歳魚:昨年のC(5/8孵化) C
二歳魚:昨年のR(5/23孵化) A
二歳魚:昨年のS(5/24孵化)A

 ちなみに、色は少し迷いましたが、内側は冬期の温度上昇と魚の落ち着きや見えやすさを優先してダークグレーに、外側は夏の西日で温度が上がり過ぎないように期待してライトグレーとしています。

 80Lプラ舟の保温には、150Wヒーターを各1本のみ用いて、最低水温を10℃にセットして、数日おきに1℃ずつ徐々に上げていく予定です。
 また、屋外用の蛍光灯で朝夕の日長を調整して、それぞれ少しずつ長くしていくようにしています。

 中のプラ舟は、親魚と2歳魚を分けて入れ、僅かずつの給餌を再開しています。

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