土佐錦魚日記「トサキンにっき」

<<2014年 4月のページ2014年6月のページ>>
2014年5月25日(日)
分譲会・研究会
支部長の分譲稚魚 分譲魚を見定める会員

 今日は曇天で朝から水温は20℃近くもある穏やかな中で、11時からの研究会には会員21名が集まり、16時まで賑やかに歓談が続きました。

 また、同時に行われた会員向けの分譲会では、18鉢分の稚魚と、2歳魚が5尾、3歳魚1尾が会員に分譲されました。

 今年は4月の天候が不安定で寒暖の差が激しく、夜間から早朝の温度が激しく冷え込む日が断続的にあったためか、会員の多くが産卵が不調となっているとのことでしたが、順調に産卵が進んでいる5名の会員が稚魚を持ち寄っての分譲となりました。

 分譲稚魚は、選別済みのものが1鉢分50尾程度で13鉢分、無選別の稚魚は1鉢数百尾で5鉢分の内訳で、4月中旬生まれのものは既に土佐錦魚の形をしているものも見られ、全体的にレベルの高い内容だったようです。

 また、午後からはミジンコの採集にも出かけましたが、こちらはあまり湧いておらず、少量の採集となっています。

 詳細については、後日掲載の予定です。

2014年5月24日(土)
明日は、分譲会・研究会。
I-T(5/19撮影) 洗浄後の貯水タンク
底に大量に沈んでいた耐久卵 左のプラ舟のタマミジンコをリセット

 5日前から、少しずつ選別を進め、明日の稚魚分譲に備えていましたが、今日は一日中選別やその他の作業で大忙しの一日でした。

 
明日の「トサキン保存会西日本支部」の研究会では、予め会員から稚魚の必要数を聞き取っていましたが、うちには選別済みの稚魚5鉢分、無選別3鉢分の分譲依頼があったので、これをどうにか準備することができました。

 無選別の稚魚の分譲は簡単なのですが、今回のうちの選別済みのものは2回選別後となるため、50〜60尾で1鉢分となり、その数の確保が大変でした。

 うちでは、掛け合わせのパターン数を多くするため、基本的にうちで飼育する1鉢分の稚魚を残すだけの採卵数で少なめに採卵しているので、この稚魚を選別後に分譲するとなれば、2回目の選別後で100尾以上残る出来の良い鉢のみだけが対象となります。

 今回の稚魚の分譲には、@(5/4孵化)が160尾から60尾をハネて、100尾が残ったので、半数に分けて一方を分譲に出すことができました。

 また、元々出来が良く数も多く残っていたC(5/8孵化)は、220尾から40尾をハネて180尾とし、60尾ずつ3鉢に分けて、2鉢が分譲に出せました。

 その他には、F(5/8孵化) を140尾から40尾をハネて100尾として、50尾ずつ2鉢に分けて1鉢分を、G(5/8孵化)を120尾から20尾をハネて100尾とし、これも2鉢に分けて1鉢を分譲に出すこととなりました。

 無選別の稚魚の分譲は、孵化後3日目〜1週間の中から、明日朝に泳ぎの良さそうなものを選んで分譲に出そうと思っています。

分譲に出す2歳雌魚

 それから、会員の何名かは、今年は産卵が上手くいっていないようなので、種用の雌魚を主体に、2歳魚を何尾かを分譲に出すつもりです。

 写真の雌魚をはじめ、うちの2歳雌魚は全てが一度産卵があったので、まだ腹部が柔らかいものであれば、今年の産卵が今後も期待できると思います。

 写真の魚は顔の尖りと柔らかい親骨が特徴の魚ですが、この魚のように、どこか際立った特徴のある「所謂種魚向きの魚」を分譲予定です。
 欠点もいくつかあるものばかりですが、安価で分譲に出すので、種魚と割り切って使ってもらえればと思います。

 さて、今日はタマミジンコを培養している220Lプラ舟の青水化が進み過ぎて、ほぼ1舟全滅という状態になったので、全ての水を捨ててリセットとしています。(ちなみにもう1舟は3日前に全滅してリセットしているので、ここ数日間はブラインシュリンプでの代用給餌が主体になりそうです。)

 タマミジンコの培養槽は、換水前がpH8.5で、換水後はpH7.4となりました。青水の色も底が見える程度に薄くなるよう、「土佐錦魚の換水時のプラ舟の古水(ほぼ更水)」と「メダカの放任飼育水(青水)」をミックスして換水しています。

 リセットする際に220Lプラ舟の水を抜くと、底には大量の白い耐久卵が沈んでいたので、一部を集めて乾燥させておきました。 

 また、貯水タンクについても、内側の壁面のコケが自然と剥がれ落ちるまでに増殖してきたので、内部を洗浄して、こちらもリセットしています。

2014年5月20日(火)
5尾が産卵・・・
S500個(2歳雄魚×2歳雌魚) 21500個(2歳雄魚×2歳雌魚)

 今朝は曇天で、雨を降らせる湿った空気が南風に乗って昨夜から流れ来ていて、丸鉢でも水温は18℃もあり、波板の下のプラ舟は20℃で、絶好の産卵日和でした。

 天気予報で予想していたので、いつもより早く起き、朝5時前には産卵の有無をチェックしてみると、3歳雌魚が1尾、2歳雌魚が4尾の計5尾が卵を出す状態でしたが、時間やスペースの関係で、写真の素赤の2歳雌魚のみを採卵しています。

 この素赤の2歳雌魚
両親)は、尾の縁が溶けて再生中なので分かり難いのですが、元々は尾の大きな渡りが広く返しの良い魚で、顔を右に振ったり、尾芯脇の弛みなどの欠点もありますが、2歳雌魚の中では最も産卵を期待していた魚です。

40Lプラ舟■ (20℃加温)
21:500個
(5/20産卵)
 
【浮洗面器】

M:300個
(5/18産卵)
L:800尾
(5/18孵化)
I:800尾
(5/18孵化) 
H:800尾
(5/18孵化)
S:500個
(5/20産卵)
 
【浮洗面器】


P:800個
(5/18産卵)
O800個
(5/18産卵)
N800個
(5/18産卵)
K:800尾
(5/18孵化)

 この半月以上前から腹部は柔らかくなっていましたが、なかなか産まないので、3日前から夜間のみ2歳雄魚2尾を混泳させて、早朝に追わせて刺激を与えていましたが、今朝の好条件でようやくその気になったようで、腹部を軽く押さえると、黄色がかった卵を流れ出すように産んでいました。

 交配Sは、白勝ち更紗から色抜けした白の2歳雄魚両親を用いた異父兄弟掛けとなります。雄魚は多量の精子をスプレー状に出して、ほぼ100%の受精率となっていました。

 交配21は、用いた素赤の2歳雄魚両親と完全な同腹兄弟魚掛けとなり、今後の成長に若干不安もありますが、こちらも大量の濃い精子をスプレー状に出して、受精率ほぼ100%となっています。

 この1週間は、1日おきに産卵があって、孵化育成用の40Lプラ舟は空きの順番待ちをしている浮かべた洗面器で孵化さている卵だらけとなっているので、これにスペースを譲らせるため、選別を順次進めて、丸鉢は16個のうち13個が埋まり、下の表のようになっています。
 ちなみに、最盛期には、これにプラ丸鉢4個を加えて、20鉢での当歳魚飼育となります。

モルタル丸鉢
I-O:50尾
(4/23孵化)
I-L40尾
(4/21孵化)
B:170尾
(5/5孵化)
 
@160尾
(5/4孵化)
I-T50尾
(4/23孵化)
I-T50尾
(4/23孵化)
C:220尾
(5/8孵化)
E:160尾
(5/8孵化)
G:120尾
(5/8孵化) 
D:120尾
(5/8孵化) 
R800個
(5/18産卵) 
Q :800個
(5/18産卵)
  F:140尾
(5/8孵化) 

 稚魚の選別では、孵化から12日目となるCDFGの初めての選別を行っていますが、今年は産卵が集中しているので、選別の時期が重なっているため、時間のかからない良いものだけを抜き取る選別としています。

 今回選別した4通りの稚魚は、何れも雄違いの同腹の兄弟魚で、約600尾からの初回選別となりますが、既に形質に明らかに違いが見られています。

 稚魚Cは、良いものを抜き出した数も一番多い220尾となっているように、期待通りの出来で、尾が大きく尾肩があるものが多く、かなり良さそうな状況でした。

 稚魚Dも、まずまずで、尾の角度が大きすぎるものも多かったのですが、Cと同様に尾肩のある大きな尾のものも見られて、期待できそうな感じでした。

 稚魚Fは、良いものや悪いものの幅が広く、ばらついている印象でしたが、こちらも標準レベル以上の雰囲気でした。

 稚魚Gは、親骨の角度が上の3つより全般的に狭く理想的な90°程度のものが多く、尾はそこまで大きくないのですが泳ぎが安定している状態でした。

2014年5月18日(日)
親魚の産卵続き
M300個(2歳雄魚×3歳雌魚) N800個(2歳雄魚×4歳雌魚) O800個(2歳雄魚×4歳雌魚)
P800個(2歳雄魚×4歳雌魚) Q800個(4歳雄魚×4歳雌魚) R800個(3歳雄魚×4歳雌魚)

 今朝は露天の丸鉢では14℃でしたが、波板の下のプラ舟は18℃で、写真の更紗の3歳雌魚と4歳雌魚の2尾の親魚が産卵となりました。

 この2尾の雌魚の入った140Lのプラ舟には、昨夜から4歳雄魚を混泳させていたのですが、今朝6時にはプラ舟の四隅の縁には飛び散った卵が多量に見られて、Mの白勝ち更紗の3歳雌魚が産卵していた状況でした。

 この白勝ち更紗の3歳雌魚(両親)は、前回の産卵からちょうど2週間目で2回目の産卵ですが、前回の5/4には初産のため、追われていても朝7時にはまだ産まない状況でしたが、2回目となる今回は朝6時の時点で既に産卵もほぼ終わっていた感じでした。

 残り少ない卵でしたが、Mの交配で、前回用いていない2歳雄魚と合わせ、人工授精でネットに300個を産卵させておきました。
 卵は20℃のプラ舟に洗面器を浮かべた状態での孵化としています。雄魚は精子をよく出して、夕方にはほぼ全てが受精していました。

モルタル丸鉢
I-O:60尾
(4/23孵化)
I-L50尾
(4/21孵化)
B:170尾
(5/5孵化)
 
@160尾
(5/4孵化)
   
 I-T50尾
(4/23孵化)
 I-T50尾
(4/23孵化)
   E:160尾
(5/8孵化)
   
R800個
(5/18産卵) 
Q :800個
(5/18産卵)
   

 また、朝6時には腹部を押しても卵を出さなかった赤勝ちの4歳雌魚(両親)が、7時に念のためもう一度少し強めに腹部を押して確認すると、せきを切ったように黄色く熟した多量の卵を出したので、5尾の雄と合せて5,000個以上を採卵しています。

 まず、交配
Nで、例によって今年一番の期待の2歳雄魚両親と合わせています。精子の量は少なめでしたが、一度に出る雌魚の卵が圧倒的に多いので、軽く3回の掛け合せで800個が十分に受精していて、これも夕方には100%近くが受精していました。
 孵化用の40Lプラ舟には余裕が無いので、これも浮かべた洗面器内での孵化としています。

 次に、交配Oでは、褪色前の2歳雄魚(両親)と合わせて800個を採卵しています。こちらも上記と同様に精子の量は少なめでしたが、3回の掛け合せで800個をほぼ全てを受精させていました。

 交配Pでは、一昨日も用いた素赤の雄魚両親で800個を採卵しました。この雄は精子の出が良くスプレー状で、受精率もほぼ100%となっていました。

40Lプラ舟■ (20℃加温)
G:600尾
(5/8孵化)
P:800個
(5/18産卵)
 
【浮洗面器】


L:800尾
(5/18孵化)
O800個
(5/18産卵)
【浮洗面器】


I:800尾
(5/18孵化) 
N800個
(5/18産卵)
【浮洗面器】

H:800尾
(5/18孵化)
D:600尾
(5/8孵化)
C:600尾
(5/8孵化)
F:600尾
(5/8孵化)
K:800尾
(5/18孵化)

 交配にいつも用いている琺瑯の洗面器も孵化用の40Lプラ舟も全て埋まったため、交配Qと交配Rは、丸鉢での直接孵化として、洗面器を用いず、ネットへの産卵として、800個を採卵しています。

 交配Qは、プラ舟で追い回していた雄魚で、精子の出る量は尋常ではなく、軽く腹部を押せば、吹き出す多量の濃い精子で、瞬時に水が白濁するほどで、ネットで800個を採卵し、丸鉢での孵化としています。

 交配Qで用いた3歳雄魚も濃い精子を十分に出し、800個をネットで採卵して丸鉢での孵化としています。

 また、孵化用の40Lプラ舟のスペース確保のため、稚魚E(5/8孵化)を孵化10日目で初選別を行い、良いものを抜き出して160尾を丸鉢に移動させておきました。稚魚は標準レベル以上で親骨の角度がやや広いものが多い状況ながら、尾の大きな印象でした。

 なお、5/14に採卵したHIはちょうど4日での孵化、JKLは4日半での孵化となっています。

 2日目の採卵で5/16交配の2歳魚のペアの卵は、受精卵も少ないのでスペースの都合もあって処分しました。 

2014年5月16日(金)
続く産卵
 
産卵した2歳雌魚(両親 12日に産卵した2歳雌魚 

 12日の朝には写真右側の更紗の2歳魚が産卵し、今朝は左の素赤の2歳魚が産卵しています。

 12日から2歳魚は2日ごとに産卵していて、順調な反面、孵化用の40Lプラ舟に空きが無くなっているので、少し困った状況となっています。

 そのため、12日の更紗の雌魚では採卵せず、流しています。

 今日産卵した素赤の2歳雌魚は、昨日の朝も少しだけ卵をこぼしたため人工授精を試みましたが、数十個の卵を出した後は全く卵が出てこないので、昨日は産卵をあきらめた魚でした。

 この2歳雌魚が、どういう訳か、翌日となる今朝、スムーズに卵が出てくる状態だったので、取りあえず採卵しておきました。

 今朝の水温は波板の下では16℃で、曇り空に霧雨もあって、産卵に好適な条件でした。

 用いた2歳雄魚は素赤の、何より体の太みがすごい魚(両親)で、やや詰まり気味の尾筒と硬い親骨は、雌魚の資質で中和されることを期待しての交配です。

 なお、この雌雄はともに冬眠明けで尾の縁を溶かしてしまっていて、現在再生中です。

 雄魚の精子はスプレー状にいくらでも出る状態でしたが、夕方確認すると採卵した500個程度の卵のうち、受精しているものは50個程度でした。

 とりあえず、浮かべた洗面器内での孵化とさせていますが、孵化の状態を見て流すこととなる可能性が高そうです。

 ようやく2歳魚も産卵が順調に続くようになってきましたが、日々のブラインシュリンプの給餌量も不足しがちとなってきています。

2014年5月14日(水)
期待の雌魚の産卵
H500個(2歳雄魚×2歳雌魚) I500個(2歳雄魚×2歳雌魚) J500個(2歳雄魚×2歳雌魚)
K500個(3歳雄魚×2歳雌魚) L500個(2歳雄魚×2歳雌魚)

 大潮で、雨の直前の湿度の高い朝、波板の下のプラ舟は20℃もあり、これ以上はないほどの産卵好適条件が揃っている中、これまで産みそうでなかなか産まなかった2歳雌魚が、ようやく産卵となりました。

 産卵に備えて、2歳雄魚2尾に2日ほど追わせていましたが、昨年の全国大会の当歳魚の部優勝魚両親)は、数珠つなぎに黄色い卵をいくらでも出す状況で、人工授精は500個程度で掛け合せの雄を順次変えて、合計2,000個以上も産んでいます。

 最初の交配Hは、更紗の雄(両親)を用いて雌親が同じ父違いの親子掛けですが、親骨が柔らかく、尾筒の押さえが安定している等、雌魚の欠点を補う資質を持っているので、期待している交配です。
 雄魚の精子はスプレー状に大量に出て、洗面器の水がすぐに濁る状態でしたが、ほぼ全てが受精していました。

 次の交配Iも、Hと同腹の素赤の雄(両親)を用いています。やや前が硬いのですが良い資質を持つ魚なので、こちらも期待の交配です。
 雄魚の精子はマヨネーズ状ながら量も十分に出ていましたが、受精率はほぼ100%」でした。孵化場所が満員の状態なので、とりあえず浮かべた洗面器での孵化としています。

 交配Jの掛け合せは、小さな白勝ち更紗の雄魚(両親)の試し採りのつもりで行いましたが、体が小さい分だけ、精子の量も少なめでしたが、受精率はこちらもほぼ100%となっていました。

 交配Kで用いた素赤の3歳雄魚は、顔の良さと丸手の体型、後ろの大きさと親骨の押さえの良さを期待しての交配です。
 こちらは、マヨネーズ状ながら、体に比例した多量の精子を出して、ほぼ全てが受精していました。います。

 今日は、もう1尾の素赤の2歳雌魚(両親)も産卵となりましたが、Lの交配で用いた素赤の雄魚(両親
とは雌親が同じ雄違いの兄弟掛けとなります。
 この雄もマヨネーズ状ながら、量も十分に出て、ほぼ全てが受精していました。

2014年5月11日(日)
再び丸鉢への移動
I-T(4/25孵化) 

 明日から1週間は少し暖かくなりそうな予報も出ているので、産卵に備えて、孵化用の40Lプラ舟を空けるためにも、選別を進めて、I-Tを丸鉢に移動させました。

 選別では、孵化後15日経過した割には少し小さめの稚魚でしたが、300尾から200尾をハネて100尾として、50尾ずつ2鉢に分けて丸鉢に入れておきました。

 丸鉢への移動後は、ブラインシュリンプからタマミジンコに餌を切り替えて、給餌することとなります。

2014年5月8日(木)
丸鉢飼育開始

モルタル丸鉢
I-L60尾
(4/21孵化)
I-L50尾
(4/21孵化)
I-O:60尾
(4/23孵化)
I-O:60尾
(4/23孵化)

 今朝の水温は、波板の下の80Lプラ舟で17℃、放置してある丸鉢でも14℃と比較的暖かい朝となっています。

 
昨日はプラ舟が14℃、流す予定のAを入れていた丸鉢も10℃でしたが、この丸鉢に入れている孵化直後の稚魚も、どうにか低温に耐えている様子なので、20℃で保温しているI-L(4/23孵化)I-O(4/23孵化)を、無加温の丸鉢に移すこととしました。

 I-L(4/23孵化)は、孵化後17日目で2回目の選別となりましたが、平付けの尾が大きく開きすぎのものを中心に40尾をハネて、150尾から110尾とし、大きさにバラつきが出てきたので、大小2鉢に分けておきました。

 I-O(4/23孵化)は、孵化後15日目で尾も開いてきたので、実質的な初選別を行い、130尾をハネて120尾として、こちらも2鉢に分けておきました。

40Lプラ舟■ (20℃加温)
G:600尾
(5/8孵化)
B:600尾
(5/5孵化)
 
I-T300尾
(4/25孵化) 
@600尾
(5/5孵化) 
D:600個
(5/8孵化)
C:600個
(5/8孵化)
F:600尾
(5/8孵化)
E:600尾
(5/8孵化)

 一方、5/4産卵の卵も、順調に発生が進んでいますが、浮かべた洗面器内での孵化となったEFは、水面にあるため高温になりやすく、ちょうど4日での孵化となり、水底に沈めての孵化となったCDGは4日半で孵化しています。

 また、昨日は、孵化後2日目の@(5/5孵化)が自由遊泳に入っていたので、7日の午後からブラインシュリンプを与えています。これより半日遅れて孵化したB(5/5孵化)は、今日8日の朝から与えています。

 今回の選別と丸鉢への移動によって、40Lプラ舟は2個が空いたので、ここに孵化直後のEFを入れています。

2014年5月6日(火)
40Lプラ舟8個
40Lプラ舟×8個 I-T300尾(4/27孵化)

 今朝の水温は、丸鉢では8℃まで下がって、波板の下のプラ舟でも12℃となっていました。産卵直前の柔らかい腹をした二歳雌魚も、この低温で延期となった感じです。

 5/1に産卵した@は順調に4日ちょうどで孵化し、その後の立ち上がりも良さそううです。

 これに続いて採卵したABは半日遅れの4日半で孵化していて、若干立ち上がりに遅れが見られました。

 さて、今朝は、以前から分譲をお願いしていた写真のI-Tの稚魚が届きました。加温できる40Lプラ舟は8個が限界なので、5/4産卵の卵が順調に発眼が進んでいるのを確認し、Aを流すつもりで丸鉢に移動させておきました。

 今夜は昨夜よりもまだ厳しく冷え込む予報が出ているので、孵化直後の稚魚にはおそらく耐えられない低温になりそうですが、ABは試し採り程度のつもりなので、新たな産卵等によって順次流すことになると思います。

40Lプラ舟■ (20℃加温)
 G:600個
(5/4産卵)
B:600尾
(5/5孵化)
 
I-T300尾
(4/25孵化) 
@600尾
(5/5孵化) 
D:600個
(5/4産卵)

F:600個
(5/4産卵)
【浮洗面器】
C:600個
(5/4産卵)

E:600個
(5/4産卵)
【浮洗面器】
I-O:250尾
(4/23孵化)
I-L150尾
(4/21孵化)

 届いた稚魚は、5/3の稚魚とは別のI氏から譲っていただいたもので、高知のT氏の系統になります。うちでは、数年ごとに新しい遺伝子資源を目的に、他所の稚魚や種魚を入手していますが、今年は色々な所から導入したので、様々な形質が楽しめそうです。

2014年5月4日(日)
本格的な産卵開始
C600個(2歳雄魚×3歳雌魚) D600個(2歳雄魚×3歳雌魚) E600個(3歳雄魚×3歳雌魚)
F600個(3歳雄魚×3歳雌魚) G600個(4歳雄魚×3歳雌魚) 40Lプラ舟×7個

 今朝は丸鉢が7℃になるほどの冷え込む冷え込みでしたが、波板の下の140Lプラ舟は15℃で、写真の白勝ち更紗の3歳雌魚が産卵となりました。

 この雌魚(両親)もこの数日間でかなり腹部が柔らかくなっていたので、雄を入れている80Lプラ舟で他の雄を執拗に追い回している雄1尾を、昨日から雌親魚を入れてある140Lのプラ舟に入れて産卵を促したところ、翌朝ピッタリのタイミングだったようで、今朝は人影を見ても餌を求めて寄って来ず、プラ舟の角で壁面を突く独特の産卵行動が見られました。

 今朝7時からの採卵では、腹部を軽く押すと、4〜5列の数珠繋ぎを束ねたような太い卵がうねる様に出てくるほど、多量に噴出する感じでした。卵は標準サイズでしたが、色は濃い黄色に熟した感じで、かなりの量が見込まれたので、順次
雄を取替えて、各600個程度で、5組の掛け合わせとしています。

 5/1の産卵で用いた3尾の雄はどれもほぼ100%の受精率だったので、中2日あけて同じ3尾をまずは用いています。

 Cの素赤の2歳雄魚(両親)は、今回の精子もマヨネーズ状ながら量も十分に出て、受精率を夕方確認したところ、9割程度は受精していました。

 Dの素赤の2歳雄魚(両親)は、80Lの2歳雌魚4尾を入れたプラ舟に入れてあるので、今回も前回同様に、精子の出は良かったのですが、こちらも受精率は9割程度の感じでした。

40Lプラ舟■ (20℃加温)
  B:600個
(5/1産卵)
 

G:600個
(5/4産卵)
【浮洗面器】
A600個
(5/1産卵) 
@600個
(5/1産卵) 
D:600個
(5/4産卵)

F:600個
(5/4産卵)
【浮洗面器】
C:600個
(5/4産卵)

E:600個
(5/4産卵)
【浮洗面器】
I-O:250尾
(4/23孵化)
I-L150尾
(4/21孵化)

 Eの白勝ち更紗の3歳雄魚(両親)は、スプレー状とまではいかないまでも、それなりに広がる感じでしたが、受精率は少し低く8割程度でした。この卵は孵化スペースが無いので、20℃加温の孵化用40Lプラ舟に浮かべた洗面器での孵化としています。

 Fの素赤の3歳雄魚は、マヨネーズ状の精子でしたが、受精率はほぼ100%となっていました。この卵も浮かべた洗面器での孵化としています。

 Gの素赤の4歳雄魚は、昨日から雌魚が入った140Lプラ舟に同居させていた魚で、その精子は少しの量で洗面器の水がすぐに白濁するほどの広がりで、これまでに経験したことが無いほど量でした。こちらも受精率はほぼ100%となっていて、浮かべた洗面器での孵化としています。

 今朝の産卵で孵化用の40Lプラ舟は7個が埋まり、浮かべた洗面器での孵化も3個が控えていて、明日には5/1産卵の3舟が孵化する状況となりました。例年5月の連休にはシーズンが本格的に始まってきますが、今年も急に忙しくなってきました。

2014年5月3日(土)
稚魚の補強
I-L:4/21孵化 I-O:4/23孵化

 今朝9時前に、分譲をお願いしていた稚魚がI氏から届きました。うちの産卵がまだ本格的に始まっておらず、少し不安もあるのと、うちの当歳魚は他所の魚より若干小さく育つ傾向にあるので、4月生まれの稚魚を確保したかったこと、写真を拝見した親魚の資質が非常に魅力的だったこと等から、無理をお願いして譲っていただきました。

 うちでは、O氏やI氏の系統を基本に、色々な方の系統を用いて交配を進め、自分の理想とする土佐錦魚の形質を実現するため、どう交配で取り入れるか、毎年試行錯誤を繰り返していますが、今回の稚魚も来年以降の交配での活躍を楽しみにしています。

 朝の低温で丸鉢は7℃まで下がっているので、まだしばらくの間は、届いた稚魚2鉢分は40Lプラ舟に入れ、20℃の加温で1週間程度は飼育する予定です。


 4/17産卵のI-Lは、孵化後12日目で、既に尾も大きく、非常に良い資質のものが多く揃っていました。300尾から厳しく選別して、150尾としています。

 4/19産卵のI-Oは、孵化後10日目で、こちらは尾の開きがまだ小さく、尾の形での選別が困難だったので、400尾からフナ尾や奇形など150尾を選別して、250尾としておきました。

2014年5月1日(木)
産卵再び、とりあえず採卵したけれど・・・。
@:600個(2歳雄魚×2歳雌魚) A:600個(2歳雄魚×2歳雌魚) B:600個(2歳雄魚×2歳雌魚)

 今朝の水温は波板の下で18℃。5月らしいと言うより、5月も盛りの暖かい朝で、半月以上柔らかい腹部でいつでも産みそうな腹をしていた更紗の2歳雌魚が、ようやく産卵となりました。

 写真の通り尾の小さな魅力の少ない魚なので、あまり喜べませんが、今年はまだ稚魚が確保できていないので、雄魚の試しの意味も込めて、3通りで各600個程度を採卵しています。

 この雌魚は、体も長く顔も良くありませんが、骨格の力強さや尾筒の太みの長所があるので、1鉢分は採ってみようと飼っていましたが、尾が小さいのが特に気に入らないので、渡りの広い尾や返しの大きな雄と合わせています。

 卵は小さめで、白っぽい感じでしたが、腹部を押すと楽に出てくる状態だったので、出勤前の短時間に3通りを楽に採卵できました。

 
@の素赤の2歳雄魚は、今年一番期待している2歳魚で、昨年のGから残している魚で、尾芯の脇に小皺がありますが、尾の大きな丸手で気に入っている魚です。2歳雄魚のみ5尾と同居させているので、精子の出方もマヨネーズ状であまり拡散する感じではありませんでしたが、量は何度も十分に出て、夕方確認すると受精率はほぼ100%となっていました。

 Aの素赤の二歳雄魚は、昨年のNから残している魚で、返しの良い色も濃く、尾の縁が溶けたため尾が小さく見えますが、本来は@の雄魚に負けないほど後ろも大きく、先月永眠した横綱認定魚の子として良い資質を見せているので、掛け合せに用いています。この雄魚は2歳雌魚4尾と1週間同居させていたので、精子の出も良くスプレー状で、これもほぼ100%の受精でした。

 Bの白勝ち更紗の3歳雄魚(両親)は、当歳魚の時から後ろが大きな張りが良い魚で、3歳雄魚2尾と4歳雄魚1尾と同居させていましたが、雄同士で相互に追尾を繰り返していただけあって、マヨネーズ状ながら量は多く、他の2尾と同じくほぼ100%が受精していました。

トップページへ戻る