土佐錦魚日記「トサキンにっき」

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2010年6月30日(水)
6月最後の産卵
Q2歳魚のペア:550個

 早いもので、今日で6月も終わりとなりました。振り返ってみれば、例年より遅れた産卵でしたが、稚魚の生育もほぼ例年並みに追いついてきている感じです。

 今年の産卵は、5月末以降はその兆候も見られず、最近では同じプラ舟に雌雄を同居させていても本気で追うことも無く特に支障も無い状態でしたが、3日前にはCDLで使った2歳雌魚が産んでいたらしく、また今日は写真右の2歳雌魚が追われていたので、7月孵化になってしまい今更になりますが、とりあえず採卵してみました。

 掛け合わす雄親については、これまでに使っていないペアを選びましたが、2歳魚はどれもが大きな伸びを見せているので、1ヵ月前とは選定の基準も少し変わってきましたが、できれば採ってみたいと感じさせる写真のペアで採っています。

@:14尾 (5/7孵化)

 一方、丸鉢の稚魚も選別を進め、1鉢に10〜15尾といった状態としています。

●丸鉢●
 A:15尾
(5/7孵化)
  @:14尾
(5/7孵化)
 D:13尾
(5/8孵化)
  C:14尾
(5/9孵化)
 A:11尾
(5/1孵化)
  E:13尾
(5/11孵化)
G:10尾
(5/12孵化)
  F:12尾
(5/11孵化)
M:11尾
(5/24孵化)
  N:9尾
(5/25孵化)
●丸鉢●
 P:13尾
(6/2孵化)
  T:13尾
(5/27孵化)
●プラ丸鉢● 
J:7尾
(5/20孵化)
 
K-2:10尾
(6/3孵化)
O10尾 (6/2孵化) 
L:9尾 (5/24孵化) 

 梅雨らしい曇天や雨天が続いていますが、夜間の温度や湿度が高い状態となっていて水も傷みやすいので、少し余裕のある密度で薄く飼うこととしています。

2010年6月27日(日)
トサキン保存会西日本支部「稚魚分譲会・研究会」
会員28人が参加 25鉢分の分譲魚が並ぶ

 心配された雨は全く気にならない程度に当初ぱらついたくらいで、研究会の進行には影響がありませんでしたが、雨上がりで非常に蒸し暑い研究会となりました。

 参加者は会員28名が集まり、分譲魚も26鉢分が分譲され、非常に活気のある研究会となりました。

 詳細については後日掲載予定です。

2010年6月26日(土)
土佐錦魚の変異
珍珠鱗(パール):Eの変異 (左) 黒い尾筒:Fの変異(2尾とも) 

 今日の写真の稚魚は、今年の稚魚の中から出てきた突然変異個体と思われるものです。

 左の写真のうち、左の稚魚は鱗が珍珠鱗(パールスケール)のように変異しているものです。

 2週間前から気がついていた魚で、ちょっと見では松かさ病かとも疑われましたが、鱗の光り方が異なるので写真を撮って拡大してみると、鱗が逆立っている状態ではなく、各鱗がしっかりと体に張り付いていて、鱗の中央部のみが光っている状態でした。
 隣の魚と並べて比較すると一目瞭然ですが、鱗の形状が異なるためか、給餌後はさらに違いが鮮明になって、まん丸の腹部に膨らむのも楽しいところです。
 体に曲がりが生じているので、ハネにするかとも考えましたが、顔と体型、尾形も良いのでしばらく残して今後どうするか考えるつもりです。

 また、右は尾筒が黒くなっているもので、こちらも2週間前からFの鉢の3尾とGの鉢の1尾が写真のようになっています。
 黒い部分を横から見ると、尾筒の上部と尾芯の途中までが他のものと違って明らかに濃い色をしています。
 当初は雌親が長手だったこともあり、筒伸びや背びれが無い部分の焼けかと思っていましたが、左右で黒く変わっている鱗の数が異なっており、最近では特に濃くなってきたので、こちらもハネて処分せず、少しの間は経過を見てみようと思っています。

 さて、明日はトサキン保存会西日本支部の「選別済み稚魚分譲研究会」です。
 雨も一段落して今日ほどにはなりそうもないので少しホッとしているところです。
 雨天でも決行としますが、これまでにお聞きしている中では、過去最高の会員が集まりそうな予定です。

2010年6月25日(金)
培養タマミジンコ

 今週は、どんよりと曇りがちな日が多く、時折雨が降ったりと、温度は高い状態ながら、はっきりしない天気が続き、今日も昼前から雨が降っています。

 梅雨時期には、雨水の入り込みでミジンコがかなり流れてしまいますが、日中の温度が上がりすぎないことは安定した維持にプラスに働くように感じています。

 写真は、
220Lプラ舟で培養しているタマミジンコをすくい上げたものです。
 12cm径ネットの中央約3cmの塊で3〜5個程度の量が安定して採集できるので、毎日少しずつですが稚魚への給餌に用いています。

 稚魚にはイトミミズを主体に給餌していますが、特に尾筒の細いものや、尾芯の消えやすい稚魚が多い鉢に用いるようにしています。

 また、タマミジンコの給餌はイトミミズの給餌に比べて稚魚がよく泳ぐので、できるだけ回数多く与えたいところですが、仕事の都合で平日はイトミミズを朝1回と夕方少量の2回を与えているので、タマミジンコは休日メインに与えています。

2010年6月22日(火)
稚魚の資質
A:20尾 (5/7孵化)

 この1週間の最低水温は20℃を上回って、稚魚は日に日にそのサイズをアップしてきています。

 写真の稚魚は
Aで、現時点でのうちの中でベスト3に入る出来の鉢だと感じている稚魚です。

 この稚魚の10日前の姿を12日の日記の写真で掲載していますが、10日も経つとかなりの変化になっています。

 また、一昨日の日記の写真@の稚魚とは同じ産卵で雄違いで掛けたものですが、個人的にはAの方が好みで、尾の柔らかさと泳ぎの良さ、顔や体型が上回っているように感じます。

 全体的には@の稚魚が欠点が少なく無難にまとまっていますが、Aは荒削りながら光るものを感じるような印象です。

 毎年、掛け合わせを色々と試してデータを重ねてきていますが、自分の飼育環境と管理、理想の土佐錦魚に近い姿のものを得るために、今年の@Aは比較してみると面白そうな感じなので、今後も経過を追っていくつもりです。

2010年6月21日(月)
2歳魚の選別、1舟3尾
80Lプラ舟は1舟に2歳魚が3尾 スイレン鉢に淘汰した2歳雄魚

 今日も丸鉢の稚魚の換水をいつも通り行って、あわせて若干尾数を減らしています。

 一方、二歳魚は現在10尾を残していましたが、写真の1尾が尾を下げてきているので、放任のスイレン鉢にハネとして淘汰し、3つのプラ舟にそれぞれ3尾としておきました。

 例年より稚魚の選別が早く進んで数が少なくなっている丸鉢と同様に、2歳魚も80Lプラ舟に3尾にまで減らせたので、ともに水の傷みが少し遅れてくる感じです。

●丸鉢●
 A:20尾
(5/7孵化)
  @:20尾
(5/7孵化)
 D:20尾
(5/8孵化)
  C:20尾
(5/9孵化)
 A:19尾
(5/1孵化)
  E:15尾
(5/11孵化)
G:18尾
(5/12孵化)
  F:20尾
(5/11孵化)
M:20尾
(5/24孵化)
  N:20尾
(5/25孵化)
 P:20尾
(6/2孵化)
  L:18尾
(5/24孵化)
●プラ丸鉢● 
J:9尾
(5/20孵化)
 
K-2:20尾
(6/3孵化)
O10尾 (6/2孵化) 
2010年6月20日(日)
1鉢20尾
@:20尾 (5/7孵化)

 ブラインシュリンプを終了して1週間が経過して、6月初めに孵化した小さいものはタマミジンコとイトミミズの併用ですが、それ以外はイトミミズのみの給餌となって、日々の管理もかなり楽になっていますが、丸鉢の換水数は急激に増して、現在は2日で替える間隔となっています。

 写真は
@の稚魚で、この1週間で3回換水しましたが、その度に少しずつ尾数を減らして、現在20尾となっています。
 どの鉢もこの1週間で20尾前後まで減らしていますが、この鉢はハネる魚が少ないので、2鉢に分けてもよいのですが、それでは尾数が少なすぎるので、この状態を保っています。

 一方で、Dの鉢は厳しい選別を進めて、2鉢あったものを1鉢にまとめて、この1週間で合計60尾から一気に20尾に減らしています。

●丸鉢●
 A:20尾
(5/7孵化)
  @:20尾
(5/7孵化)
 D:20尾
(5/8孵化)
  C:20尾
(5/9孵化)
 A:19尾
(5/1孵化)
  E:15尾
(5/11孵化)
G:18尾
(5/12孵化)
  F:20尾
(5/11孵化)
M:20尾
(5/24孵化)
  N:25尾
(5/25孵化)
 P:20尾
(6/2孵化)
  L:18尾
(5/24孵化)
●プラ丸鉢● 
J:9尾
(5/20孵化)
 
K-2:20尾
(6/3孵化)
O10尾 (6/2孵化) 

 その他、小さいサイズのものでも欠点があるものは厳しくハネているので、下の表のように全てが20尾/鉢程度に絞られています。

 これに合わせて配置換えを行ってプラ丸鉢を1個減らしています。

2010年6月15日(火)
渦を巻くタマミジンコ

 今朝は小雨の降る天気で、風も無く湿度も高めで、丸鉢の水温は20℃でした。

 写真は220Lプラ舟で培養しているタマミジンコです。
 4/30から培養を開始して、途中で2回ほど激減の危機がありましたが、その度に苦土石灰でpH矯正して復活させ、ここまで一度も換水すること無く朝夕のドライイーストの給餌のみで1ヵ月半の間、稚魚の給餌に活躍し続けています。

 毎年培養しているタマミジンコですが、今年は水量を増した一方で給餌量を減らしています。
 そのためか、例年のように爆発的に増殖した後に絶滅するようなことは起こっておらず、一定量で長期間湧き続けている感じです。

 写真を撮ったのは今朝雨が降り出す直前で、湿度が高く無風状態にあった時のものです。
 写真の通り、このプラ舟では今年初めて水面で渦を巻くほどの量に達しましたが、酸欠となるほどの量に達すると、水面に浮き上がってくるような感じに見えます。

●丸鉢●
 A:25尾
(5/7孵化)
  @:30尾
(5/7孵化)
E:30尾
(5/11孵化)
  C:30尾
(5/9孵化)
 D:30尾
(5/8孵化)
  D:30尾
(5/8孵化)
G:30尾
(5/12孵化)
  F:30尾
(5/11孵化)
 A:25尾
(5/1孵化)
  N:40尾
(5/25孵化)
 M:25尾
(5/24孵化)
  L:25尾
(5/24孵化)
●プラ丸鉢● 
P:60尾
(6/2孵化)
K-2:55尾
(6/3孵化)
J:10尾 (5/20孵化) 
O25尾 (6/2孵化) 

 タマミジンコの動きを注意深く観察してみると、いかにも酸欠らしい様子で、水面に浮き上がって渦を巻いているのはサイズの大きな親虫がほとんどでした。
 水面付近に浮き上がって、自分達の泳ぎで水面を撹拌して酸素を少しでも水中に溶け込ませようとしているようにも見えました。

 その他には、今朝換水を行った3つのプラ丸鉢では若干の選別も行って、表のとおりの尾数と配列にしています。

2010年6月14日(月)
トップページの孫と曾孫の子
N:30尾 (5/25孵化)

 今朝の丸鉢の水温は19℃で、少し蒸し暑い朝でした。梅雨入りも考え合わせると、病気も出やすい温度で、給餌や換水には少し気を付けたいところです。

 今日の写真はN
で、2歳同士の子となりますが、雄親はトップページの魚の孫、雌親は同じく曾孫で、血統的には初めの魚から数えて5代目の稚魚です。

 毎年のことながら、このサイトでは掛け合わせの経緯を日記で記載していますが、おかげで何代もさかのぼって確認することが出来て助かっています。

 この稚魚も丸手で、親骨の押えが良く、尾の大きい魚になりそうな気配です。

 ちなみに右上の稚魚は、正確には選別対象ですが、際立って大きな尾を持っているので、試験的に残してしばらく様子を見ることとしています。

2010年6月13日(日)
梅雨入り、稚魚は全て丸鉢へ

 今日は、広島では昼過ぎまで小雨がパラついて、あまり気温も上がらない天気でしたが、午前11時に気象庁から、中国地方は梅雨入りしたとみられるとの発表があったそうです。

 今日の管理作業も、
昨日に続いて、配置換えを行っていますが、40Lプラ舟を片付けて、全ての稚魚を丸鉢に移動させておきました。

 今日の写真は、6/10のK-2の40Lプラ舟で、角にタマミジンコが群れているのがわかります。

 このプラ舟は、5/30産卵で4日後の6/3に孵化、6/5には自由遊泳を開始し、6/6からブラインシュリンプの給餌を始めましたが、天候が良すぎる中で給餌量が多すぎ、6/8には青水化してしまいました。
 うちでは、孵化後のブラインシュリンプの給餌開始後3〜4日目に、タマミジンコを導入して飼育水の浄化と仔虫の供給のために用いることとしていますが、このプラ舟でも6/9にタマミジンコ導入して、翌日の6/10には一夜で水が透明化したところです。

●丸鉢●
 A:25尾
(5/7孵化)
  @:30尾
(5/7孵化)
E:30尾
(5/11孵化)
  C:30尾
(5/9孵化)
 D:30尾
(5/8孵化)
  D:30尾
(5/8孵化)
G:30尾
(5/12孵化)
  F:30尾
(5/11孵化)
 A:25尾
(5/1孵化)
  N:40尾
(5/25孵化)
 M:25尾
(5/24孵化)
  L:30尾
(5/24孵化)
●プラ丸鉢● 
P:60尾
(6/2孵化)
K-2:55尾
(6/3孵化)
J:10尾 (5/20孵化) 
O25尾 (6/2孵化) 

 タマミジンコの混泳効果は、水質の改善として青水化の防止・回復の他に、糸状のコケが繁茂して稚魚がからみついてしまうことを防いだりもしますが、稚魚の泳ぎにも表れていて、タマミジンコが絶えず動き回ることで、稚魚も自然と活発に泳ぐようになる感じです。

 今日の換水・選別と配置替えで、左の表のようにしています。 

2010年6月12日(土)
鉢の統合
@:30尾 (5/7孵化)  A:25尾 (5/7孵化)

 この1週間は気候も良く、晴天続きで、丸鉢の水温は30℃を超える日が続いています。
 朝の最低水温も15℃を下回ることはなくなったので、40Lプラ舟の孵化と針子育成に用いてきた20℃設定のヒーターを昨日片付けています。

 また、稚魚もそれぞれサイズアップしてきており、一番遅い採卵で6/3孵化の稚魚もタマミジンコを食べるサイズになったので、ブラインシュリンプもここ数日のうちに片付ける予定です。

 さて、丸鉢の稚魚の方は、イトミミズ主体の給餌に代わって、水の傷みも激しく、2〜3日に1回の全換水で管理しています。
 おかげで、換水と選別で、管理作業的には非常に忙しい日々となって、土佐錦魚のシーズンらしくなってきました。

●丸鉢●
 A:25尾
(5/7孵化)
  @:30尾
(5/7孵化)
E:30尾
(5/11孵化)
  C:30尾
(5/9孵化)
 D:30尾
(5/8孵化)
  D:30尾
(5/8孵化)
G:30尾
(5/12孵化)
  F:30尾
(5/11孵化)
 A:25尾
(5/1孵化)
  N:40尾
(5/25孵化)
■40Lプラ舟■ 
O25尾
(6/2孵化)
K-2:55尾
(6/3孵化)
●プラ丸鉢● 
J:10尾 (5/20孵化)
P:60尾 (6/2孵化)
 M:25尾
(5/24孵化)
  L:30尾
(5/24孵化)

 今日までに、ほとんどの丸鉢で30尾前後に減らしていましたが、40Lプラ舟の稚魚も2鉢分がそろそろ丸鉢へ移したいサイズとなってきたので、複数の丸鉢で育てているものについて、厳しい選別を行って鉢数を減らしています。

 また、鉢の配置換えも少し行って、左の表のとおりとしています。

 
写真の左側にある@の稚魚は、6/4の写真を見た数名の方も絶賛されましたたが、順調に大きくなってきています。

 また、写真右側のAは、400個の卵から100尾が孵化し、1回目の選別で60尾、2回目の選別で35尾、次で25尾となった稚魚ですが、今回の選別でもハネはおらず、思ったよりも資質は良いようです。
 @と比較して、柔らかい尾をしていますが、後ろも長く大きいので良さそうな感じです。

 その他に、DFGK-2Nが、後ろの幅広く尾肩がはっきりしたタイプで、今後が楽しみな感じです。

 反面、選別で成績が悪かったものもあり、Kでは1,000個の卵から300尾が孵化しましたが、立ち上がりが悪く1回目の選別で20尾までに減り、2回目では10尾、3回目の今回で1尾しか残らなかったので、流しています。

 同様にJも、300個の卵から120尾しか得られず、1回目の選別で30尾まで減ってしまいました。
 桜尾の両親のおかげで、尾の先が深く割れているものが見られましたが、残ったものは良さそうなものが主体となっています。

 その他に、Cでは2鉢を無理に1鉢に統合し、Dでは3鉢を2鉢に統合しておきました。

2010年6月6日(日)
食欲の夏、イトミミズ本格開始
二歳雌魚のプラ舟

 今朝の水温は、丸鉢で16℃、プラ舟で17℃でした。

 昨日共同購入して届いたイトミミズが1kg入手できたので、5月上旬孵化の稚魚は、今朝からイトミミズの本格的な給餌に切り替えています。

 稚魚は、ここまで、ブラインシュリンプの後は、タマミジンコを主体に補助的にイトミミズやブラインシュリンプで、(ごまかしながら)食い繋いできましたが、豊富なイトミミズのおかげで、安定した成長となりそうです。

 うちでは、1kgのイトミミズは、最盛期の当歳魚用の分量なので、今日からは、写真のように、二歳魚にも十分に与えています。


 二歳魚が餌を求めて水面に寄ってくるスピードは尋常ではない程で、非常に状態が良いようです。

 二歳魚へのイトミミズは、今日の朝から4回に分けて与えています。
 写真は夕方の給餌のもので、各魚とも黒々とした長く太いフンを引きずっています。

 昨日、ほとんどの稚魚の選別を終えているので、今日は水の傷みを感じさせる鉢のみ6鉢を換水して、それぞれ目に付いた選別漏れを数尾ハネています。

2010年6月5日(土)
夏の日射し、夏の飼育環境へ

  今日は一日強烈な日射しで、朝15℃だった丸鉢の水温も、昼過ぎには30℃まで上がっていました。

 ここまで、尾数も少なく飼ってきましたが、このところの水温の上昇と、イトミミズ飼育に切り替わってきたことで水の傷みも激しいので、今日はできるだけの選別と換水を進めています。

 また、40Lプラ舟で孵化後10日〜2週間を過ごさせた稚魚も、それぞれサイズアップしてきたので、
飼育容器をプラ丸鉢に替えています。

 モルタル丸鉢ほどの機能は期待できませんが、これまの経験上、代わりにはなると判断しています。

 今日の選別は、5月上旬孵化のものを全て1鉢40尾前後としています。

●丸鉢●
C:40尾
(5/9孵化)
  @:40尾
(5/7孵化)
E:40尾
(5/11孵化)
 
  C:40尾
(5/9孵化) 
 D:45尾
(5/8孵化)
  D:40尾
(5/8孵化)
 
G:40尾
(5/12孵化) 
  F:40尾
(5/11孵化)
  
●丸鉢● 
D:40尾
(5/8孵化)
   A:25尾
(5/7孵化)
●丸鉢● 
 A:35尾
(5/1孵化)
  N:120尾
(5/25孵化)

 Eの稚魚は、135尾から40尾に減らしておきました。稚魚の形質的には中の上レベルといった感想です。

 Dの稚魚は、昨日の鉢とは別の2鉢で、一方は昨日の鉢の西隣で、これを200尾から45尾に減らしています。
 やや離れて、少し日当たりの悪い鉢では、70尾を40尾に減らしています。
 昨日のものも含めてみても、Dの稚魚は、丸鉢によって形質の印象が異なっているようでした。
 一言で言うと、上の下レベルにはありそうな稚魚達でした。

 また、早くから35尾に減らしていたAは、10尾をハネてさらに少なくなっています。
 形質的には特級レベルのものも数尾は入っていて、上の中クラスといった感じです。

 Jでは、120尾から、今日の初選別で30尾までに減らしています。
 桜尾気味の張りの強い両親だったので、尾先が深く切れ込んで、今後は4つ尾か桜になりそうな極端な稚魚がかなり見られた他、雌親の形質が現れたのか長手のものが多く、中の下クラスの評価です。

 Kの鉢は、さらに少なくなり20尾から10尾しか残せない状態でした。
 数は極めて少ないながらも、残したものは尾の張りも良いので、中の中クラスと見ました。

 卵から丸鉢で孵化させたNについては、今日が最初の選別で、500尾から120尾に減らしています。

40Lプラ舟■ (加温)
P:180尾
(6/2孵化)
O200尾
(6/2孵化)
K-2:200尾
(6/3孵化)
●プラ丸鉢●
J:30尾
(5/20孵化)
K:10尾
(5/24孵化)
●プラ丸鉢●
M:70尾
(5/24孵化)
L:100尾
(5/24孵化)

 ごく普通の稚魚という感じで、中の中クラスの印象です。

 Mも、1回目の選別です。200尾と300尾の2舟に分けていましたが、尾肩が無く二等辺三角形を作るように直線的に後ろに流す親骨の形をしたものが多く、左右違いがほとんどだったため、70尾までに減らして合流させています。
 残した魚には見どころのあるものもあったので、中の上クラス評価です。

 Lは、300尾から100尾にしました。
 これもまだ小さく、普通の印象だったので、中の中クラス評価と感じました。
 。

 
 また、今日は貯め水用の600Lタンクの内部のコケを落として、きれいにしておきました、
 春以降で今年2回目の清掃です。

2010年6月4日(金)
今日も選別
@:40尾 (5/7孵化)

 昨日と今日も水の傷みが激しい鉢から順に換水と選別を行っています。

 昨日は、D
Fを選別しています。
 そのうち、Dは70尾から40尾に、Fも120尾から40尾に絞っています。
 この2鉢は何れも同じ雄親で、後ろの大きい尾でなかなかの評価で、6/2に選別したGと同様に、不良魚をハネるとなぜか40尾が残っています。
 
 今日は
@Cを2鉢、計3鉢を選別しています。

 写真の@は、尾の後ろの幅が広く大きな尾を持つ魚で、かなり期待がもてそうな感じで、65尾いたものを40尾に減らしています。

●丸鉢●
C:40尾
(5/9孵化)
  @:40尾
(5/7孵化)
E:120尾
(5/11孵化)
 
  C:40尾
(5/9孵化) 
 D:100尾
(5/8孵化)
  D:40尾
(5/8孵化)
 
G:40尾
(5/12孵化) 
  F:40尾
(5/11孵化)
  
●丸鉢● 
D:70尾
(5/8孵化)
   A:35尾
(5/7孵化)
●丸鉢● 
 A:35尾
(5/1孵化)
  N:500尾
(5/25孵化)

 一方、Cを2鉢についても、同様に何れも40尾としました。

 ただ、南東の角に置いているCの鉢では、尾の幅が狭く、体も細目で流す尾が多い状態で、やや出来の悪さを感じましたが、@Dの間の鉢に置いてあるCについては、後ろに幅のあるものも多くあって、質的には平均的で、鉢によって形質が異なっていました。

 また、昨日6/3にはK-2の卵から200尾が孵化しています。
 こちらは孵化率は7割程度でしたが、孵化後の立ち上がり状況はまずまずといった感じです。
 

2010年6月2日(水)
朝夕の選別

 今日の水温は、丸鉢で15℃、プラ舟で16でした。日中の気温は25℃を超え、水の傷みも激しかったので、3日経たずに換水しています。

 朝の選別では、
Lを700尾から200尾に減らしています。
 朝の出勤前の管理時間内での選別のため、200尾までにしたところで時間切れでしたが、雰囲気的には150尾にはなりそうな感じでした。
 ハネた魚は、尾の角度が狭いものや尾の奇形がほとんどでしたが、残した稚魚は、泳ぎも良く、尾もしっかりと開いていて、比較的良さそうな雰囲気を持っていました。

●丸鉢●
C:65尾
(5/9孵化)
  @:65尾
(5/7孵化)
E:120尾
(5/11孵化)
 
  C:100尾
(5/9孵化) 
 D:100尾
(5/8孵化)
  D:70尾
(5/8孵化)
 
G:40尾
(5/12孵化) 
  F:120尾
(5/11孵化)
  
●丸鉢● 
D:70尾
(5/8孵化)
   A:35尾
(5/7孵化)
●丸鉢● 
 A:35尾
(5/1孵化)
  N:500尾
(5/25孵化)

 また、夕方はGを選別しています。順番としては、サイズの大きなもの、密度の高いものから選別を進めるべきかもしれませんが、水の傷みが激しいので、換水目的でこの鉢を選んでいます。
 120尾から40尾にしていますが、残した稚魚は尾が非常に大きいながら泳ぎも良く、期待が持てそうな感じでした。

 卵の方は、OPが4日半で孵化が終わりました。
 Pは受精卵が揃ってきれいに孵化したのに対し、Oの方は受精はしたものの発生が途中で止まって発眼さえしなかったものが多数あって、揃いが悪かったのでなく立ち上がりが少し心配です。

40Lプラ舟■ (加温)
K-2:300個   P:180尾
(6/2孵化)
O200尾
(6/2孵化)
M:300尾
(5/24孵化)
40Lプラ舟■
J:120尾
(5/20孵化)
K:20尾
(5/24孵化)
40Lプラ舟■ 
M:200尾
(5/24孵化)
L:200尾
(5/24孵化)

 今日の写真は2歳雄魚で、今年の産卵にはまだ用いていないながら、後ろも大きく、丸手で面白そうな魚です。
 5月の連休の産卵で、一度使おうとしてみましたが、発情が不十分で十分な精子を出さなかったので、以降そのままで使いそびれていますが、ぜひ使っておきたい魚です。 

2010年6月1日(火)
6月、夏仕様の換水

   今日から6月となりました。今朝の水温は丸鉢で16℃、プラ舟で17℃でした。

 写真は2歳魚のプラ舟で、左が雌魚、右が雄魚で、ともに5尾ずつを残しています。
 2歳魚では、現在残しているものの全てがこの10尾で、親魚も3尾を残すのみとしています。
 水温も上がって水も傷みやすくなっており、コケもかなりの量が付いていましたが、昨日の換水では写真の通りコケを落として、夏仕様の換水としています。

 丸鉢の稚魚の方は順調にサイズアップして、餌が不足する状態となっています。
 前回のイトミミズも既に無くなっていて、今朝は培養しているタマミジンコをかなりの量すくってしのぎましたが、早々にイトミミズの購入を考えなければならなくなっています。

 一方で、先日採卵した卵の孵化がどうも不調なようです。
 産卵から3日半が過ぎた今日の夕方に至っても、
Oは眼や背骨が出来ているのは受精卵の半数程度でとなっています。

 さて、話は変わりますが、明日6月2日(水)の午後9:30からNHKのBShiにて、「いのちドラマチック」の番組でVol.7ランチュウ-千変万化 美を極めた金魚- が放映されます。
 これまでにも、この番組ではカイコや蜜蜂(セイヨウミツバチ)、桜(ソメイヨシノ)、鶏(ホワイトレグホン)
など、人の手で作られた品種を取り上げて、その生命の遺伝的な能力と品種改良の歴史などを紹介して楽しませてくれましたが、次回は金魚とのことで、一見の価値ありなのではないかと思います。

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