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2007年12月31日(月) 大晦日の朝の雪
今日で今年も終わり。昨日の予報どおり、うちでは朝に積雪がありました。
「トサキン保存会西日本支部 2008年の行事予定」のページを更新しておきました。
これで今年の作業は終了です。
正月休みには、会報の原稿作りとHPの今年の写真をまとめる作業を進めるつもりです。
2007年12月28日(金) 冬の暖かな雨
暖かな冬が続いていますが、今日は昨日に続いての雨で水温も朝8℃、夕方10℃と暖冬を予感させる温度が続いています。
うちでは波板を夜間のみ掛けているので、朝は写真の通り、波板の上に水が溜まる状態となっています。
波板は日中には外しているので、今日などは雨が入り放題ですが、これで調子を崩すような魚は見られず、特に問題はないようです。
以前にも書きましたが、こちらの地方に降る雨水は、かえって十分な濃さの青水を保つ助けになっているように感じますので、波板を外す折に、上に残った水もプラ舟の中に入れています。
明後日からは急に寒くなる予報が出ているので、管理の方では前回の換水から約2週間の放任状態となっていますが、明日の天気が良ければ最後の換水を行なって、波板をかけっぱなしの冬ごもりに突入の予定です。
また、今日は金魚伝承13号が届きました。残念ながら土佐錦魚に関する記事がなかったのですが、らんちゅうの飼育状況を見ても土佐錦魚に応用でき、十分に参考になる部分があるので、それなりに楽しめました。
新しく発行される金魚雑誌などの情報もあり、こちらの方も楽しみです。
2007年12月22日(土) 雨続き
昨日から雨が続き、水温は7℃から10℃位で推移しています。日中でも水温はあまり上がらず、舟の中の魚は体を寄せ合い底でじっとしているので、姿ははっきりと確認できない感じです。
写真の二歳はこの体で雄魚です。昨年のAから3尾を残している二歳のうちの一尾ですが、この腹は冬越し前に極端に脂肪を蓄えたわけではなく、当歳の時からほぼ同じ体型で、きれいな顔をした魚です。
最近では尾の縁の白い部分が増してきて、少し尾が大きくなりつつありますが、欠点も多く品評会魚ではありませんが手放せずにいます。
リンク先の「鉢の上の雲」で、先日の品評会の入賞魚(当歳魚20位まで)が紹介されていました。先程、DVDで品評会の様子をご覧になった方からも掲示板に書き込みを頂いていますが、見学された方からはいずれも非常に高い評価を頂いています。
魚の見方を鍛えるためには、多くの魚を見ることも不可欠ですので、私自身は時間があるときにはいつも繰り返し画像や映像を確認するようにしています。
2007年12月20日(木) 品評会DVD一般販売開始です。
メールなどでこちらへもお問い合わせの多かった「トサキン保存会 第二回品評会 DVD」ですが、今日から「金魚一道」さんのサイトで通信販売が始まりました。
品評会から1ヶ月が過ぎ、ご連絡いただいた方をはじめ、お待ちいただいていた方には遅くなりました事をお詫びいたします。
見た目には昨年の第一回のものとよく似ていますが、今年のものは中央の帯が薄い紫色で、収録時間34分を明記している点が異なっています。
内容は昨年同様で、各部門10位以上の魚について支部長が厳しく魚評する形です。
また、参考出品魚としては、本部(トサキン保存会:池袋)の品評会で当歳魚の部で優勝した魚の他、同9位、11位の魚なども解説があります。
こちらから店へお送りした初回出荷分が、昨日届いたとの連絡がありましたが、さすがに対応は素早く、その日のうちにすぐにネットで通販を開始されたようです。
先程(午後8時ごろ)確認すると、もう残り9枚となっていました。金魚伝承13号も26日に発売が決まっているようで、予約受付も始まっていましたので、合わせて購入される方も多いのかもしれません。
なお、反省会でお渡しできなかった会員の方(希望者8名分)には、若干内容の異なる会員用のDVDを昨日お送りいたしておりますので、近日中にはお手元に届く事かと思います。
今朝もよく冷えて、丸鉢には薄い氷が張っていましたが、どの舟の魚も底でじっとする姿がぼんやりと確認できる程度の青水の濃さになっています。
今日も日中は波板を外して陽に当てていますが、そろそろ波板も終日かけっぱなしでも良い気候となってきていて、いよいよこのまま冬囲いに入りそうな感じになっています。
2007年12月18日(火) 寒い朝、絶食は継続・・・
昨日に続いて今朝も良く冷え、波板の上には薄いながらも霜が凍り付いている状態でした。
波板の下のプラ舟は昨日と同じく4℃、丸鉢では1℃で、早朝は底で寄り添ってじっとしている姿が定着してきています。
今日の日中は、雲が多いながら時折陽射しは強く、晴れ間ものぞき、写真を撮ると水面には雲がくっきりと写っています。
うちでは日中は波板を外して十分に太陽の光を入れていることもあり、土曜日に薄めた青水はすでに適度な濃さになっています。
まだまだ餌を求めて水面に上がって激しく餌を欲しがりますが、週間天気予報を見ているとこのまま冬越しに入るようになりそうなので、給餌は止めたままとしています。
2007年12月17日(月) 嬉しく光栄な出来事
昨日の反省会で、支部長より詳しくお聞きしたのですが、非常に光栄な事に、尊敬する大先輩の飼育家が、しかも別の2名の方からのご依頼で、来春うちで採った稚魚を送って欲しいとのお話でした。
一人の方は、トップページの更紗の四歳雄魚をご指定で、なんと掛け合わせ用に雌魚も送っていただけるとの事でした。
求められるだけでも光栄な事なのですが、送っていただけるのは、うちでも是非導入したい丸手の雌との事でしたので、大変嬉しく今から来年が非常に楽しみになってきました。
また、もう一人の方も、写真の二歳魚の部で6位となった雄魚をDVDでご覧になり、「この独特の反しは高知でも今は中々出てくるものではなく、袋の部分が今後さらに大きくなってくる貴重な魚」との事で、子を是非欲しいとの事でした。
実はこの魚は、11/6の日記を書いた折にも、さらに別の方から、「高知の古い形質が出た魚で喜ばしい事」だとのご指摘をいただいていたので、何十年の経験と昔の高知の魚を直に見て来られた方々に評価して頂ける魚であった事が、心から嬉しく感じるお話でした。
この魚は静止したときの真上からの画像では分かりづらいのですが、動いている姿を実際に見てみると、袋の部分の大きさが際立っており、尾の大きさとあいまって、迫力を感じさせる魚で、当歳魚の時に品評会で優勝した折にも、O支部長から「日記で見ていた静止画より実物は断然良い魚だ」と言っていただいた事を今更ながら思い出します。
自分自身では今の主流となっている「返しのきちっとしたタイプの魚」の方が好みなので、飼育スペースの事もあり産卵には積極的に使わないつもりだったのですが、非常に貴重なアドバイスを無駄にしないように、稚魚を採ると同時に来年は三歳となるこの魚の成長も・・・と、楽しみが増えて嬉しい限りです。
2007年12月16日(日) 反省会
今日はトサキン保存会西日本支部の反省会でした。11時から始めて、ざっと1時間はまじめに会計報告や行事予定を決め、合い間に飼育に関する質問を話題に、皆が支部長の話に聞き入り、実際に食事が始まったのは12時をかなり過ぎてからでした。
来年の行事予定は追ってHPに公開しますが、行事は2つ増え、新規入会予定者も2名内定しており、益々充実した活動となりそうです。
飼育の話題の一つに、稚魚の選別のポイントが出ていましたが、会で所有している田中國衛さんの「土佐錦魚の美」を皆で見ながら、当時から田中さんの言われている事のすごさを改めて感じる場となりました。
また、会員の皆さんには、品評会の各部門上位10尾と当歳魚研究会の上位10尾の写真なども見ていただきながら、実物には触れる機会のない反省会でも、新たな気付きや発見をされていたようです。
写真は会員向けに作ったDVDで、参加者にはお渡しできましたが、今回欠席の会員の方には、近々お送りするつもりです。
一般販売用もなんとか出来上がったので、明日「金魚一道」さんに向けて発送するつもりです。
今回のDVDは全部で55枚を作成しましたが、昨年と同様な売れ行きであれば、すぐに「金魚一道」さんから追加注文も来ると思いますので、まだまだゆっくりとは出来そうもありません。
会計報告がやっと終わったばかりですが、金魚の世話が無くなって来ると、金魚伝承への写真提供や、会報の準備など、毎日の世話に代わって、少なくとも年末に向けては色々な事務が山積していて、まだまだ大忙しな状況です。
今日も一日中寒く、水温は朝の舟が4℃、夕方は7℃。魚にはこの2日間は餌を与えていないので、このまま与えずに越冬に入る見込みがさらに高くなってきています。
2007年12月15日(土) リセット!! タンクの大掃除
今日は貯水タンクの大掃除を行ないました。この600Lタンクは壁面の材質が3層構造で遮光性があり、蓋を閉めればコケが全く生えないタイプのものですが、この2年間は常時蓋を開け放して、内壁はコケだらけとしています。
写真の中央が内部に着いたコケの様子で、そのほとんどは茶色いタイプのコケが着いています。
おかげで、換水のたびに多数の剥がれたコケの破片が飼育槽に混入するのが気になりますが、この破片による弊害はこれまでに全くありませんし、すぐに食べられてしまうのか、翌日にはかけらもなくなっているので、かえって魚にとっては良いのかもしれません。
それよりも大きな影響として、このタンクから給水した水は傷みが進みにくいように感じています。
蛇口から直接給水したものと何度も比較してみましたが、やはり結果は同じでした。
環境問題となっている河川や湖沼の富栄養化は、水中に肥料分やミネラルが多く存在する状態ですが、タンク内ではコケのおかげで、この逆の現象が起こり、水中の栄養塩類がコケにより吸着されて、浄化されているのだと思います。
ただし、冬囲い前には青水の進み方を遅らせる事になるので、どうしても青水が出来ない環境では、この点にも注意が必要だと思います。
うちでは、あまり濃い青水は必要とは感じないので、今日までこの状態のタンクで給水していましたが、最後の換水も終わったので、きれいに掃除しておきました。
左の一番下の写真のように、風でタンクが動かないように少し水を入れた状態で来春を待ちます。
右側の写真上は当歳の舟で、青水が濃すぎたので全換水して右の写真中央の洗面器の青水を1杯戻して薄めた後の様子です。
下の写真の親魚の舟は、ちょうど良い濃さだったので換水はせずにそのままとしています。
今朝は丸鉢で2℃、波板の下の舟で5℃、日中は10℃までの水温でしたが、このままさらに冷え込みが続いてくれば、日中も波板をかけたままとして冬囲いに入るつもりです。
さて明日は、トサキン保存会西日本支部の今年最後の行事で反省会を行います。
関東からもわざわざ参加していただける会員の方もあり、久しぶりの土佐錦魚談義に楽しい時間となりそうです。
2007年12月14日(金) 水槽飼育の思い出(2003年を振り返って)
2003年8月2日 「水槽飼育最後の日」 今朝早く、掲示板に非常に丁寧な質問がありました。
水槽飼育に関する質問でしたが、想定されている飼い方が、2003年にトサキンのベランダ飼育を始めた時と良く似ていたので、その時の思い出に少し触れてみます。
写真の水槽での飼育は2003年の夏で、ベランダでトサキンを飼い始めて数ヶ月の頃のものです。
近くの専門店で購入したトサキンを、素人ながら飼育書やネットから情報を集めて、「水を動かさず、水深は20cm、日照が大切、泳ぎが下手なので邪魔になるもの極力置かず、水の傷みにも弱いため砂利は敷かず、換水に注意し、らんちゅうで良いとされる青水で飼育してみよう」と設置したものです。
ちなみにこの水槽では、極軽いエアーでスポンジフィルターを動かし、水面の上に水が噴き出すようにして、水流はガラスに当てて勢いを殺しています。
左の拡大写真は3段の一番上の75cm水槽で、当歳を3尾入れていたものです。右の写真の右下に写っているプラケースで置き水をし、これにわずかに水槽の青水を入れておくと1日で青水となるので、これを毎日換水用の置き水として、上から順次換水を行なっていました。
「見学先のO氏の親魚」 「見学先のO氏の二歳魚」 ただ、この水槽の写真を撮影した日は、初めてO氏の飼育見学をさせていただいた日でもあり、ちなみに水槽飼育最後の日の写真となりました。
右がこの日にO氏の飼育場で撮影させていただいた親魚と二歳魚ですが、素人目にもこのクラスの魚ばかりが群泳しており、衝撃を受けた事が今でも思い起こされます。
「こんな魚を育てるためには、この方の方法をまずは実践してみよう!」と痛切に感じ、以前から準備をしていたプラ丸鉢をベランダに並べて、帰宅後すぐに飼育方法を切り替えました。
メールで突然に分譲と見学をお願いした初対面の私に、丸鉢飼育の意味と効果を、非常に親切に論理的に教えていただいた事が、この決心をもたらした事は言うまでもありません。
話が長くなりますが、左がその時に設置したプラ丸鉢で、向こうの80L舟とプラケース2個は貯め水用、5個の55cm径のプラ丸鉢での当歳魚飼育がその年の飼育設備となりました。
2003年11月29日 「青水の中で」 結果は右下の舟で越冬寸前の当歳の写真の通りで、青水の中で特に発色の良い3尾の素赤の中でも、特に中央の魚は1年目の初心者にしては十分な出来ではないかと自分では納得できる結果でした。
さて、前置きが長くなりすぎてしまいましたが、ご質問のお答えとしては、以上の経験も踏まえて、「素晴らしく美しい土佐錦魚を育て上げたい」という第一目標に一番近づくためには、無理をしてでもベランダに丸鉢を置く飼育方法がやはり一番のお勧めだと思います。
繁殖を考えないのであれば、丸鉢2個が置けるスペースさえあれば、一方は貯め水用として用いれば、当歳魚3〜4尾は1年間飼育できます。
また、2歳以上になれば、80L程度のプラ舟を同様に設置したいものです。これで親魚になっても3尾は飼い続けられますが、同様に貯め水の確保が必要です。
水槽飼育を否定しているわけではなく、私自身も水槽で健康なトサキンは飼い続けることは可能でしたが、満足のいく形質を持った魚に仕上がるかというと、困難だとの答えにたどりつきます。
また、何より土佐錦魚は上見の金魚であって、横から見るとどうしても美しさに欠ける様な気が致しますし、戸外での飼育を経験すると、換水の手間や管理の面で非常に楽である事にも気が付かれるかと思います。
どうしてもスペースの都合で難しいようであれば、今想定されている方法について、少し気になる点を2つ挙げると、@30Lに二歳の雌魚1尾では、その環境に適応する前におびえてしまうので、水量を増やして2〜3尾は一緒に飼う事を前提にされた方が良いと思います。A水質にこだわるあまり、換水の邪魔になるばかりかフンや雑菌のたまり場となってしまう砂利などの床材は、何も無い方が良いかと思います。
2007年12月13日(木) 雨水と青水
昨日と今日の朝は珍しく暖かい朝となり、今朝などは波板が無くても11℃という水温でした。
明日からはまた冷え込む予報ですが、うちではあと一回の換水を最後に冬囲いに入る予定としています。
今日の写真は、10日の日記の左の舟のものです。毎年感じていた事ですが、うちでは雨を入れると青水化の進行が早くなるので、ここ数日の雨で比較試験をしてみました。
比較対象は二歳を4尾入れているので中の魚は少し違いますが、同じ時期に青水化を始めていて同様な濃さとなっていた舟ながら、やはり結果は翌日すぐに分かるほどの違いで、明らかに雨を入れた舟で青水化が進んできています。
水質や気候が異なると、どこでも同じ結果になるかどうかはわかりませんが、ひとつの情報として参考になればと思います。
季節に合わせて飼育する金魚では、概ねどなたも同じ時期に同じような事を経験するもので、その飼育方法や対処方法は人それぞれ違うのが当たり前ですが、それぞれの違いこそが、他の人にとっては本当に貴重な情報となるのだと思います。
狭い土佐錦魚の世界ですので、各サイトが(嘘がないことが大前提ですが)、大いに情報を発信しあうことで、多くの読者(と情報発信者自身)にとって、ともにためになる有益な情報があふれるような、ネット世界となって欲しいものです。
読者の多くは、ごく一部の非常識なサイトのために、つまらないやりとりが行なわれる今の土佐錦魚のネット世界に嫌気がさしていることと思います。
自分の情報は隠しつつ、自己顕示や押し付けの飼育をすすめる書き方しかできない上、被害者ぶって仲間内で他のサイトを攻撃しているところをみると、本当に情けない限りです。
2007年12月10日(月) 今冬3度目の氷
11月中旬にセットした舟 11月末にセットした舟 今朝も少し冷え込んで、今年3回目の氷が丸鉢には張っていました。
氷の厚さは初氷と同じく薄っすらとしたもので全体を覆うほどではなく、波板の下の舟では5℃を維持していました。
舟による青水の出来にはそれぞれ差はありますが、今年はハイポネックスの使用や隣の舟の青水を移したりせずに、それぞれ自然に任せて、青水の進み具合を確認しています。
写真は舟のコケを落とした時期が半月違う別の舟の比較で、どちらも当歳を8尾入れた80Lプラ舟です。
夜間の波板の設置と除去を行なっているため毎日観察していますが、どの舟でも夕方には青水化が進んで濁って見えますが、翌朝には再び冷え込みによって水が澄んで、一日の間でも濃い薄いを繰り返しつつ青水化が徐々にすすんでいる様子が確認できます。
右の舟は1週間前には順調に青水化が進んでいましたが、最近の冷えで急に澄んできています。
なお、青水化が後退するのは、夜間や曇雨天などの低水温の影響の他、魚自体によるかき混ぜも影響が大きいようで、エアーレーションも少し強めの舟の方が進み具合は早いように感じています。
2007年12月6日(木) 青水の見方と情報の捉え方
今朝は非常によく冷えて、丸鉢で冬越しさせる当歳の予備軍12尾は、厚さ6〜7mmの氷の下で水温は当然0℃、じっと動かず冬眠状態でした。
写真はそのうちの1尾で、うちで最も丸手で尾筒が詰まっている当歳です。Bの魚は雌親の形質が非常に気に入っていて、自分自身の勝手な評価ですが、この血を継ぐ魚はハネであっても出来るだけ手元に残しておく事としています。
この魚も筒の詰まりと親骨が真横に出ているため二歳以降が見込めず、早くからハネ扱いとしていましたが、筒から前の形とこの血統で捨てられず、今まで残している魚です。
この体型では、今朝のような寒さを丸鉢で経験すれば、普通はひっくり返るはずですが、やや突込み気味になりながらも堪えている所を見ると、丸手揃いのこの兄弟4尾(+予備4尾)を残したのは失敗ではなさそうで、来年の産卵が非常に楽しみになっています。
うちの丸鉢では、コケが適度に生えていて水も完全に透明ですが、写真の魚のように5日も餌を与えていなくとも、特に痩せる気配も無く健康に過ごしています。
もちろんプラ舟の薄い青水の魚たちも、病気の気配も無くいたって順調ですが、毎年の冬から春にかけての魚の調子を見る限りでは、丸鉢のコケの中で時折厚い氷が張る下での越冬もうちではあまり遜色がないように感じています。
うちの青水での越冬は、まだわずかに5年目ですが、あまり神経質に青水にこだわらなくても十分健康に冬を越せるように感じているので、今年は去年のようにハイポネックスを使って青水化を促したりせず、このまま自然任せで冬囲いに入って行こうと思っています。
昔かららんちゅうには青水飼育が常識で、その青水の維持管理には多くの方が色々な見解を述べられています。ネットで検索すれば、その効果として「温度変化が少ない事から、魚体に負担が少なく安全に冬越しが出来て、植物プランクトン(藻類)が餌となる事から、痩せずに色艶を良くする他、鱗並びが良くなるなどなど・・・」ほとんど同一の見解が掲載されています。
これらの昔から言われ続けてきた見解には全く同意見で、青水を利用した越冬が他の色々な金魚で行なわれていることも、至極当然な事だと思います。
ただ、一口に「青水」と表現されながらも、実際の青水は、構成している植物プランクトンの種類や数が、その人の飼育環境によって全く異なっているので、それぞれの環境にあった冬越しの方法は当然違ってきます。
うちの会の方にも、「丸鉢で越冬させる方が二歳以降で良い魚になる」と話される方もありますし、温暖な地域では適度な冷えを確保するために青水にしない飼育も見られます。
いつも同じ結論にたどりつきますが、結局はそれぞれが自分の環境にあった飼育方法を見出していく事が、一番良い魚をつくる近道ではないかと思います。
よくある話ですが、言葉の定義や前提が異なった議論や情報はあまり意味がないので、ネットにあふれる情報は鵜呑みにせず、自分なりに解釈して参考程度に受け止め、さらにアレンジして自分のものに生かすのが一番ではないでしょうか。
2007年12月2日(日) 波板
12月に入って再び冷えも強まって、今朝の丸鉢は3℃、波板の下のプラ舟も5℃になっていました。
2007年12月2日(四歳の冬) 2007年4月7日(四歳の春) 2006年10月29日(三歳の秋) 2006年8月15日(三歳の夏)
2005年10月10日(二歳の秋) 波板は、左の写真のように、1舟に1枚ずつかけています。
うちでは、保温のため水温が10℃以下に下がる時期を目安にかけるようにしていますので、今年は11月の品評会が終わってから、夕方の6時以降にかけて夜を越し、早朝には外すことを繰り返しています。
また、波板にも色々と種類がありますが、うちの屋上は風が強いので、少しでも飛ばされ難いようにガラスネット入りの波板で、日射量をできるだけ確保するために透明なものを用いています。
完全な冬越しに入ればかけっぱなしとなりますが、そうなるとこの波板の上に杉板をいくつか乗せて風対策を強化しておきます。
今日は気に入った写真が撮れたので、トップページの中央の写真を再び更新しておきました。
右の写真は何れも同じ魚で、先月までずっとトップを飾っていた四歳雄魚です。
昨年の冬越し時期には完全な素赤でしたが、年を明けてから徐々に再び褪色が進み、この1年ですっかり更紗模様になった変わった魚です。
個人的には方向を変える時に見せる返しの優雅さに特に惹かれるので、トップページにはこの角度の写真を多く掲載しています。
見慣れているのでやはりこの魚がトップページにあるのが一番落ち着くような気がします。