土佐錦魚日記「トサキンにっき」

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2015年5月31日(日)
今年最後の採卵
27:800個(4歳雄魚×4歳雌魚) 28:600個(3歳雄魚×4歳雌魚)  29:400個(2歳雄魚×2歳雌魚)

 今朝の水温は丸鉢で20℃もあり、今日も何尾かの雌魚が産んでいました。

 3月末から開始した今年の産卵も終わりにしたい時期で、ブラインシュリンプ1缶454gを今日でちょうど使い切っていますが、23以降にはまだブラインシュリンプが必要なので、もう1缶を追加購入して与えています。

 ちなみに、今年もタマミジンコの自家培養が順調で、220Lプラ舟2個で十分な量が捕れていることから、ブラインシュリンプを孵化2〜3日目の自由遊泳開始時期から与え、孵化後10日から2週間目にはタマミジンコに切りかえています。

 タマミジンコの給餌は、孵化後2週間から1か月の間の稚魚に対して、朝夕の2回、丸鉢6鉢分程度の量を与えています。

● 丸鉢 ● 
 A15尾
(4/4孵化)
@14尾
(4/1孵化)  
C15尾
(4/7孵化)
 
B15尾
(4/5孵化)
  
E:20尾
(4/17孵化
D:20尾
(4/16孵化
)  
T-H:20尾
(−/−孵化
F:20尾
(4/17孵化
I:25尾
(4/30孵化
H:25尾
(4/28孵化)
K:25尾
(5/2孵化
) 
 J:25尾
(4/30孵化
Q:40尾
(5/11孵化
L:30尾
(5/3孵化
) 
N:40尾
(5/9孵化)
M:40尾
(5/9孵化
P:40尾
(5/11孵化
) 
O:40尾
(5/10孵化
) 
R:50尾
(5/19孵化
) 

 孵化後1か月程度となるL(5/3孵化)以上のサイズの稚魚には、現在アユ餌の2号のみを与えている状況です。
 

26:500個(3歳雄魚×3歳雌魚) 

 さて、今日の産卵ですが、丸鉢の空きは残り3つの状況で、5/24産卵のものが40Lプラ舟に犇めいていますが、保険的な意味も込めて、上の3通りの採卵をしておきました。

 27で用いた更紗の四歳雌魚(両親)は、2013年の愛知での全国大会で2歳で優勝した魚で4/12と4/30にも産卵した魚ですが、今日も万単位の大量の卵を楽に出すので、昨年高知で行われた全国大会の親魚の部の優勝魚(四歳魚)と合わせて、全国大会優勝魚のペアという贅沢な交配で採卵しています。

 28でも上と同じ更紗の四歳雌魚(両親)に対し、褪色が始まりつつあるほぼ黒色の三歳雄魚(両親)を合わせていますが、27で用いた雄と同様にすぐに洗面器が白濁するほどの大量の精子を出す状況でした。

 29で用いた褪色始めの虎禿の二歳雌魚(両親)は、顔の尖りと涙型の体型が優れた魚で、これまでにも数回産卵しながら何れも少量の卵をこぼすのみでしたが、今回は十分な量の卵を得られたので、5/24にも用いた褪色が始まったばかりの二歳雄魚(両親)と合わせておきました。

 なお、昨日も今日と同様に丸鉢で20℃もある暖かな朝で、左上の26の採卵も行っていますが、スペースの都合で、孵化が揃ったのを確認して後日全て流しています。

2015年5月24日(日)
朝から大忙し
23:500個(3歳雄魚×2歳雌魚) 24:500個(2歳雄魚×2歳雌魚)  25:500個(2歳雄魚×2歳雌魚)

 今日は西日本土佐錦魚保存会の稚魚分譲会のため、早朝4時半から稚魚の袋詰めなどの予定でしたが、曇天で水温も17℃と暖かな朝となり、2歳魚3尾が産卵となりました。

 今年の産卵も20通りを越してきて、丸鉢はかなり埋まってきていますが、早い稚魚では交配の成否も少し見えてきていることもあって、採りたい掛け合せは増えるばかりです。

 今日の分譲会では、うちの稚魚の分譲希望が予想以上に多かったため、S21については、うちに1尾も残せず全て分譲することとなってしまいました。

 そのため、今日は忙しい朝の準備の合間を縫って、写真の2歳魚3尾を採卵しておくことにしました。

22:800個(3歳雄魚×3歳雌魚)

 23の未褪色の2歳雌魚(両親)は、K(5/2孵化)でも用いた雌魚で、今回は J(4/30孵化)で用いた素赤の3歳雄魚(両親)と合わせています。

 
24の白勝ち鹿の子更紗の2歳雌魚(両親)は、H(4/28孵化)と、N(5/9孵化)で用いた雌魚と同じ魚で、褪色が終わって写真のような模様となっています。
 合わせた2歳雄魚(両親)は、褪色が始まったばかりで、祖父譲り顔の良さと大きな後ろを持っている魚で、皺も見られますが、種親としての働きに期待しています。
 
 2324の採卵では、どちらも流れ出すように数珠繋ぎの卵を勢いよく出し、雄の精子もいくらでも出る状態で、数回絞っただけで各500個の卵を楽に採卵できています。

 一方、25で用いた赤勝ち鹿の子更紗の2歳雌魚(両親)は、その太い体に似合わず少しずつしか卵を出さなかったため、時間をかけてゆっくりと採卵しています。

 また、今日の分譲会に出席できない会員から個人的に頼まれていた分譲稚魚を確保するため、5/19に採卵した22については、3日半となる5/22の夕方に孵化しています。

 さて、今日の西日本土佐錦魚保存会の稚魚分譲会では、会員22名が集まり、新規入会者1名を加えての賑やかな研究会となりました。

 分譲稚魚は会員5名が出品し、合計で22鉢分の稚魚と4尾の2歳魚が分譲されました。

 会場は東広島市のお好み焼き「千鳥」の隣りで、大通り沿いと言うこともあって、一般の通りすがりの方が「看板を見て来てみた。土佐錦魚を売ってほしい」との声もありました。

 次回の6月28日(日)は、一般の方を対象にした「一般分譲会」として、同会場で直売を行う予定ですが、その折には、トサキンの金魚すくいや餌の販売なども併せて行うなど、もっと一般の方にもPRできるような取り組みを考えてみるのも面白そうです。

2015年5月23日(土)
 明日は西日本土佐錦魚保存会の稚魚分譲会
夜間の照明 明日の分譲魚L(5/3孵化

 この1週間は、比較的穏やかな気候の中で順次選別を進めていますが、明日は西日本土佐錦魚保存会の「稚魚分譲会」なので、予約のあった16鉢分の稚魚を会員に分譲する準備もあって、毎日が忙しく過ぎています。

 最近では、朝5時から7時までと夕方帰宅後の1時間が管理時間となっていて、この間に換水や選別、採卵等の作業を行っていますが、選別はどうしても遅れがちとなるため土日でどうにか取り戻す感じです。

 なお、今年から、仕事で帰りが遅くなっても稚魚の給餌ができるように、写真のように照明を設置して、夜9時までに日長を延長しています。

 照明は屋外用の蛍光灯15Wを4灯購入し、防水コンセントと防水延長コードでタイマーに接続して、自動で入り切りができるようにしています。

● 丸鉢 ● 
 A15尾
(4/4孵化)
@14尾
(4/1孵化)  
C15尾
(4/7孵化)
 
B15尾
(4/5孵化)
  
E:40尾
(4/17孵化
D:50尾
(4/16孵化
)  
F:20尾
(4/17孵化
I:50尾
(4/30孵化
H:50尾
(4/28孵化)
K:35尾
(5/2孵化
) 
 J:30尾
(4/30孵化
Q:50尾
(5/11孵化
L:40尾
(5/3孵化
) 
N:100尾
(5/9孵化)
M:50尾
(5/9孵化
P:110尾
(5/11孵化
) 
O:50尾
(5/10孵化
) 

 これに壁面の既存の屋外照明を補助点灯して、夜間は写真のような雰囲気となっています。

 この照明のおかげで、夕方からも餌がやれるようになり、稚魚が空腹で互いの尾を突いて食べてしまうことも無くなっています。

 また、丸鉢の稚魚は夜間早朝の冷え込みによって思いの外成長もゆっくりですが、加温している孵化槽では夜の給餌で成長のスピードも若干速いように感じています。

 右上の写真は、明日の分譲会用に準備した稚魚Lで、2回選別後のものです。このサイズでは40尾程度を1鉢分として分譲するつもりです。

 一方、明日の無選別稚魚の分譲用に採卵したRS21については、何れも3日半となる5/19に孵化となっていますが、孵化後5日目の針仔での分譲なので、尾も開いていない状況となります。 

 明日の研究会は、前回より出席者も少し増えるとの出欠状況で、少なくとも会員22名での研究会となる見込みです。

 4月の研究会に続いて今回も新規会員が1名加わり、賑やかな集まりとなりそうで楽しみです。

2015年5月16日(土)
暖かな朝
R1500個(3歳雄魚×3歳雌魚) S1000個(4歳雄魚×3歳雌魚) 211000個(3歳雄魚×3歳雌魚)

 ここ1週間は産卵もない状況でしたが、今朝の水温は丸鉢でも20℃、プラ舟では22℃もあり、雨上がりの高い湿度と明日からの大潮の影響もあってか、3歳魚と2歳魚2尾が産卵となりました。
 

 来週の西日本土佐錦魚保存会の研究会では、うちから16鉢分の稚魚の出品を求められているので、今朝の産卵では、昨年度の成績が良く卵数も多い3歳魚を用いて、3通りの交配で採卵しています。

 選別済みの稚魚を希望されている会員には複数鉢に割ることが出来たものを分譲することとなりますが、無選別については、今朝の産卵分となる見込みです。

■加温40L舟■ ● 丸鉢 ● 
O:400尾
(5/10孵化
S:1000個
(5/16産卵
 A30尾
(4/4孵化)
@20尾
(4/1孵化)  
P:800尾
(5/11孵化
21:1000個
(5/16産卵
C35尾
(4/7孵化)
 
B30尾
(4/5孵化)
  
Q:400尾
(5/11孵化
M:400尾
(5/9孵化
E:40尾
(4/17孵化
D:50尾
(4/16孵化
)  
 R:1500個
(5/16産卵
N:500尾
(5/9孵化
) 
F:40尾
(4/17孵化
) 
F:40尾
(4/17孵化
I:100尾
(4/30孵化
H:100尾
(4/28孵化)
J:100尾
(4/30孵化
) 
 J:100尾
(4/30孵化
L:100尾
(5/3孵化
) 
K:100尾
(5/2孵化
) 
L:100尾
(5/3孵化
L:100尾
(5/3孵化
) 

 今回用いた3歳雌魚の卵の状態は非常によく、合せた3尾の雄魚も何れもスプレー状の精子をいくらでも出す状態で、人工授精ではすぐに洗面器が白濁する感じで数回腹を押さえて受精させ、それぞれ十分な量が採れていて、何れも夕方に確認するとほぼ全てが受精していました。

 Rの素赤の3歳雄魚(両親)は、昨年の高知の全国大会2歳魚の部の優勝魚。

 Sの素赤の4歳雄魚(両親)は、昨年の支部大会親魚の部の準優勝魚。

 21の白の3歳雄魚(両親)は横綱の子です。

 

 

2015年5月10日(日)
稚魚を再配置
 
@:25尾(4/1孵化)  

 昨日と今日とで稚魚の選別を進め、合わせて配置換えも行っておきました。

 今朝は丸鉢で12℃まで冷え込んでいましたが、丸鉢は全て無加温にして、40Lプラ舟の孵化用のみを20℃加温としています。

 明日はさらに少し冷え込む予報も出ているので少し心配ですが、孵化用の加温は外せないので設備的に限界となっています。

 Kは3日半となる5/2の夕方に孵化。

 Lも同じく3日半となる5/3の夕方に孵化。

 Mは丸4日目となる5/9に孵化。

● 丸鉢 ●
A35尾
(4/4孵化)
@25尾
(4/1孵化) 
C35尾
(4/7孵化)
B30尾
(4/5孵化)
 
E:50尾
(4/17孵化
D:50尾
(4/16孵化
) 
 
 F:50尾
(4/17孵化
F:50尾
(4/17孵化
) 
 I:100尾
(4/30孵化
H:100尾
(4/28孵化)
 
  J:100個
(4/30孵化
) 
■加温40L舟■
O:400尾
(5/10孵化
L:500尾
(5/3孵化
P:800尾
(5/11孵化
K:400尾
(5/2孵化
Q:400尾
(5/11孵化
M:400尾
(5/9孵化
N:500尾
(5/9孵化

 Nも丸4日目となる5/9に孵化。

 Oは丸4日目の5/10に孵化。

 Pは丸4日目となる5/11に孵化。


 Qは丸4日目の5/11に孵化。

2015年5月7日(木)
今日も産卵
P800個(3歳雄魚×3歳雌魚) Q400個(4歳雄魚×3歳雌魚)

 今朝は15℃と、少し水温も上がって写真の素赤の3歳雌魚(両親)が産卵となりました。
 写真は2月の終わりに鳥害で鱗を散らしていた時のものですが、特段の影響もなく元気にしています。

 Pのペアで合せた3歳雄魚(両親
とは、母親が同じ異父兄弟となりますが、良く尖った顔や後ろの大きさや返しなどが良く似ている部分が多く期待も大きかったのと、卵が勢い良く出過ぎて、精子も洗面器が白濁するほどだったので、つい800個程度を採卵してしまいました。

 一方、
Qで合せた4歳雄魚(両親)は、雌魚の父親と兄弟魚で、昨年の支部大会の親魚の部で準優勝した魚です。
 うちでは出来るだけ2歳魚を交配に用いて世代交代を早めているので、4歳魚はあまり使わないようにしていますが、この雄魚は産卵に用いたことが無かったので使ってみることにしました。

2015年5月6日(水)
再挑戦
O:400個(3歳雄魚×2歳雌魚)

 今朝は昨日よりさらに冷え込んで、プラ舟でも12℃となっていましたが、それでも腹部を押さえると卵をこぼす魚があったので、写真のペアで採卵しておきました。

 今日の産卵は、体の小さな写真の二歳雌魚(両親)です。4/17に同じペアで採卵(G)していますが、その時は孵化後の立ち上がりが悪く、体を丸めたような奇形が半分以上出ていたため流しているので、リベンジとなります。

 この大型連休の期間中は、産ませたい雌魚には特別待遇でタマミジンコを与えていましたが、その影響が昨日と今日の産卵に繋がっている感じです。

 今日の人工授精においても、昨日同様に飼育水より3℃程度温度が高めの水を入れた洗面器で雌雄をしばらく混泳させ、30分程度の時間をかけての採卵としています。

 産卵した二歳雌魚は、丸手で体も小さいながら、前回の産卵と同様に、どうにか400個程度は採卵出来た感じです

 今日産卵した二歳雌魚は、横綱が父親で
母親も尾の後ろと返しが素晴らしい魚なので、同じく尾が大きく返しが見事な三歳雄魚(母親の兄弟:両親)を合せています。

2015年5月5日(火)
大潮と重なった大型連休での産卵
M:400個(3歳雄魚×2歳雌魚) N:500個(2歳雄魚×2歳雌魚)

 大型連休期間中も暖かい日が続いていますが、採卵を期待している雌はなかなか産まず、今朝は水温13℃と冷え込んだ中、大潮も影響したのか、どうにかMの二歳雌魚(両親)が産卵となりました。

 この二歳雌魚(両親)は今年二回目の産卵で、前回はごくわずかな量の卵しか得られなかったので採卵できませんでしたが、今回もあまり量は出ず、貯水タンクからの少し暖かめの水を大きめの洗面器に入れ、三歳雄魚(両親)とともに泳がせながら30分程度の時間をかけて少しずつ採卵し、どうにか400個程度を受精させています。

 また、Nの二歳雌魚(両親)も今年二回目の採卵となりますが、今回は親骨を後ろに流し気味で後ろが際立って大きな二歳雄魚(両親)を合わせておきました。

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