2007土佐錦魚(とさきん)の交配親の選定 掛け合わせの事例

掛け合わせの参考に、良い結果を得られた交配を、親子の写真とともに解説します。
(両親は産卵時に近い写真、子は当歳の秋の写真を選定。他所から稚魚を導入したもので両親の写真があるものも合わせて紹介しています)
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土佐錦魚(とさきん)の掛け合わせと系図 2007年
両親(二歳) 両親(二歳) 雄親(四歳)×雌親(二歳) 雄親(四歳)×雌親(三歳)
O氏持ち魚
雄はO氏とI氏の系統を掛けた二歳で、体位が良く後の広がりが特徴の丸手。雌はI氏の系統の長手で、親骨の押さえが良く尾型の良い二歳魚です。両親とも褪色が早く当歳の夏の終わりには色変わりを終えていた魚です。二歳同士の交配でともに初産となりました。産卵は5/16で約1,000個、孵化は5/19。 左の交配の翌日5/17の産卵で、雄は@と同じく、二日続けて用いています。こちらも二歳同士のかけ合わせで、雌は顔・体とも理想的な典型的な丸手です。産卵が夕方となり精子もマヨネーズ状態でしたが、300個の卵は5/21にほぼ100%孵化しています。 時期的には遅すぎる6/25の産卵でしたが、5/18に同じかけ合わせで採った卵が全く孵化しなかったので、再チャレンジで400個を産ませました。雄は毎年好成績を残し続けており、雌はCと同一魚で今年最も期待していたかけ合わせです。高温時期で孵化が早く6/27の夕方でした。 両親ともにO氏の持ち魚です。雄は長手ながら尾の大きさと反しが際立ち、雌は綺麗な顔・体で、ともに入賞経験のある素晴らしい魚です。5/20の研究会で人工授精の実演をされた時の卵を育てたもので、夕方の採卵でしたが受精率も問題ありませんでした。5/24孵化。
@♂O氏×I氏 A♀愛知I 氏系 B♂O氏×I氏 C♀広島O氏系 D♂広島O氏系 E♀広島O氏系 F♂広島O氏持魚 G♀広島O氏持魚
撮影:2007/5/5 撮影:2007/5/5 撮影:2007/5/5 撮影:2007/5/4 撮影:2007/6/18 撮影:2007/6/24 撮影:2007/5/20 撮影:2007/5/20
2007年 子(当歳魚) 2007年 子(当歳魚) 2007年 子(当歳魚) 2007年 子(当歳魚)
H I J K L M N O P Q
撮影:2007/11/7 撮影:2007/11/11 撮影:2007/11/11 撮影:2007/10/14 撮影:2007/10/14 撮影:2007/9/21 撮影:2007/11/7 撮影:2007/11/19 撮影:2007/11/8 撮影:2007/11/8
孵化2週目の時点で際立って揃いが良く、ハネのいない出来で、この時半数を分譲に出していますが、それでも最終的に上の4尾を越冬させる良いかけ合わせとなりました。子は何れも良い体位をしており、親骨の張りが少し強い感じはありますが泳ぎは安定しており、尾には皺が入りましたが二歳以降も楽しみな魚となりました。顔が少し良くないのが気になりますが・・・。 丸手同士のかけ合わせのため、尾筒の詰まり気味の丸手が多く残りましたが、顔や体位は素晴らしいものが出ています。母親のタイプは全く異なっても、不思議とKとLのように似た子が出ています。 初期のブラインシュリンプにかえてタマミジンコの仔虫を濾して与え、以後もミジンコ主体、3ヶ月間はタマミジンコを併用して与えたためか尾筒が太いものが多い腹でした。Oはこの年一番のお気に入りです。 孵化後1週間の稚魚が100尾からのスタートでしたが、手元で4尾を越冬させています。鱗目が小さく、上品な顔で尾の大きいO氏の系統の特徴が強く感じられるものが多く残っています。

丸鉢ライン

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