トサキン保存会西日本支部「2014年研究会活動報告」

トサキン保存会西日本支部の研究会活動の状況を簡単に紹介します。
(写真は、クリックすると拡大します)

会員のための活動ですので、実際にはここに公表出来ない技術や情報などもあり、掲載内容は活動の一部です

(記事は研究会開催後に順次追加する予定です)。

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臨時総会 : 広島県福山市加茂町の小川支部長宅にて (2014年12月21日11:00〜15:30)
勇退記念品と小川支部長 ガクトの雄姿(木彫り模型) 写真による模擬審査 集まった会員達
 今年度で小川支部長が勇退することとなったため、新体制の構築や来年度からの会の運営、品評会審査などについて、会員15名が集まって「臨時総会」を行い、方向性について話し合いを行ないました。

 次年度から相談役に退く小川支部長に対しては、これまでの功績を記念して会員の有志で作成した木彫りの模型「往年のガクトの雄姿」を勇退記念品として贈呈しました。

 次年度からの新体制は、若い会員を中心に構築し、色々と新たな取り組みを進めることとなりました。また、組織としても行動力を高めるために、新体制の移行と合わせて会の名称も改めることとなりました。(詳細は後日改めて発表します)

 なお、品評会の審査方法も刷新することとし、各魚の長所や欠点について、土佐錦魚の良し悪しを構成する項目に細分化して評価点を設定し、これを加点及び減点する得点評価方式を導入して、誰が見ても判断した根拠が明らかとなる審査を行う事としました。
 当日は、写真をもとに評価表による採点を全員が体験し、僅差の入賞魚2尾に対して、皆がほぼ同じ傾向の審査結果が出る精度で、一定の手応えを感じさせました。

 その他にも、研究会の活動内容にも新たな視点を加え、会員の巡回見学や若い新規会員の積極的な勧誘、全国的な土佐錦魚の保存と普及にさらに貢献できるよう、様々な取り組みを行う方針の提案に対し、全会一致で取り組むこととなりました。

 新体制での活動計画や新たな取り組みについては、若い会員が自ら主体的に取り組もうと、意欲的な提案が相次ぎ、これまでと比較しても飛躍的に楽しく有意義な研究会活動が出来そうに感じました。

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当歳魚品評会・分譲会 : 広島市東区民文化センターにて (2014年9月7日9:00〜15:00)
会員19名、70尾で開催 洗面器に水を張り準備 審査員5名が審査 アユ餌の注文販売
分譲会に集まった一般参加者 解説とDVD撮影 入賞魚の前で歓談する会員 参加者の記念撮影
 朝は涼しく過ごし良い気候も日中は30℃を超えるほどになる中、会員19名の参加で「当歳魚品評会・分譲会」が行われました。
 今回の品評会出品者は18名で、合計70尾が出品されました。また、同時開催した一般分譲会では、遠方からの参加者も多く、12時の開始前には20名以上の一般参加者が集まり、始まると袋詰めは行列をなすほどでした。
 入賞魚20尾は以下の通りです。全体的には色々な形質を見せるバラエティーに富んだ印象でしたが、長年の努力で初めて上位に入った会員もあり、非常に素晴らしい資質を見せる魚もあり、例年通り楽しく勉強となる集まりでした。
第1位:Yamamoto氏出品魚 第2位:Yamamoto氏出品魚 第3位:Saijo出品魚 第4位:Saijo出品魚
第5位:Zaizen氏出品魚 第6位:Saijo出品魚 第7位:Kuzume氏出品魚 第8位:Zaizen氏出品魚
第9位:Zaizen氏出品魚 第10位:Kitazawa氏出品魚 第11位:Oda氏出品魚 第12位:Tada氏出品魚
第13位:Tada氏出品魚 第14位Kuzume氏出品魚 第15位:Arisue氏出品魚 第16位:Saijo出品魚
第17位Ooga氏出品魚 第18位:Tada氏出品魚 第19位:Zaizen氏出品魚 第20位:Ooga氏出品魚
 また、いつもは10月の品評会に比べると、集まりや売れ行きも良くない分譲会も、今回は思いの外、多くの方が集まり、ここ最近にはあまりなかったほど、売れ行きも良い印象でした。
 なお、下の4尾は会員のZ氏の分譲魚で、大会に出品すれば上位間違いの高い資質を持つ当歳魚でした。他の分譲魚と比べると価格設定も高価でしたが、価格以上の価値がある魚なので、当然ですが全てが売れ残ることなく販売されたようです。
    
分譲魚:1.5万円 分譲魚:2万円 分譲魚:2万円 分譲魚:1.5万円

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二歳魚研究会 : 広島県福山市加茂町の小川支部長宅にて (2014年6月22日11:00〜16:30)
会員20名が参加 審査は全員の投票で 会員向けの分譲 会員の作成した杉舟と檜板
 朝方の雨も、研究会の始まる頃には止んで、会員20名が集まり、「二歳魚研究会」が、終日曇り空の過ごしやすい天気の中で行われました。
 今回は、会員向けの分譲会もあわせて行われ、こちらは稚魚を主体に分譲されました。
 その他に、FRP洗面器の共同購入も行い、個人の購入は合計で33枚となっています。
 また、会員の作った杉舟の改良版や、丸鉢の日除けに用いるヒノキ板なども持ち寄られ、会員相互で色々と助け合いの場としても有益な研究会となっています。
総合1位:Hosoki氏出品魚 第1位:Ikeuchi氏出品魚 第2位:Ooga氏出品魚 ○第2位:Saijo出品魚
第4位 第5位:Saijo出品魚 第5位 第6位:Zaizen氏出品魚
 二歳魚研究会では、出品魚16尾を青白二組に分けて、会員全員で審査し、各1位を比較して総合1位を決定する形式で行っています。
 順位付けを皆が行うことによって、鑑識眼の向上を狙っています。
 上位の魚であっても下位評価を付ける会員も数名あり、概ね評価基準は浸透している一方で、まだまだ改善が必要な状況もわかって面白い結果となりました。
 白組(
)と青組()の中からいくつか撮影したものを掲載します。

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稚魚分譲会 : 広島県福山市加茂町の小川支部長宅にて (2014年5月25日11:00〜16:30)
分譲稚魚が18袋並ぶ 支部長の選別済み分譲稚魚 分譲稚魚を見定める会員 稚魚を囲んでの歓談
 朝から暖かな一日に、22名の会員が集まり、稚魚分譲会・研究会が行われました。稚魚は事前予約されたものを主体に18袋が、また合わせて二歳魚5尾と3歳魚1尾も分譲されました。
分譲希望者は付箋を貼る 一番人気の分譲稚魚 親魚の分譲魚 二歳魚の分譲魚
 稚魚の分譲では、分譲に出せる者の聞き取りと、誰の稚魚が欲しいかの希望を予め調整して行いましたが、余分に持って来た稚魚については、当日見て購入を希望する者が付箋を貼って、希望者でくじ引きとしています。
 今年は4月の冷え込みなど天候不順により産卵が順調に進んでいない会員もあり、分譲稚魚の引き合いも例年より強い感じでした。
 会員相互の助け合いの意味も大きい分譲会ですが、今回は会員のKさんが自作した杉板による舟の披露も行われました。
 コンクリート製の角鉢よりはるかに軽量ながら、厚みのある木材が保温効果をもたらすとのことで、屋上等でも利用しやすく魅力的です。水漏れも3日で止まるとのことで、うちで使うようにさせてもらいました。
 多くの会員が集まり、色々な情報が相互に交換でき、今回も大変有意義な研究会となりました。
会員の作成した杉舟

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総会・二歳親魚分譲会 : 広島県福山市加茂町の小川支部長宅にて (2014年4月6日10:00〜15:30)
支部長の角鉢の親魚 ほぼ更水のプラ舟の三歳 プラ舟の中の三歳 プラ舟の中の三歳
 昨年に続いて今年も桜吹雪が風に舞う中、19名の会員が集まり、総会と二歳親魚分譲会を行いました。当日は非常に冷たい風が吹く日で、気温は8〜10℃で推移しました。
 一方で、支部長宅の二歳や親魚は、順調に冬を越し産卵に備えている感じでした。
分譲魚を見定める会員 一番人気の分譲魚:二歳雄 分譲魚:二歳雄 分譲魚:二歳雄
 分譲会は、今回は会員のみを対象に小規模で行い、二歳3尾、三歳5尾が出品されただけとなりましたが、それぞれに良い資質を持っており、産卵に向けて有望な種親として、出品魚の全てが売れ残ることなく分譲されました。    
分譲魚:三歳雄 分譲魚:三歳雄 周囲には防鳥ネット 丸鉢30個を高設
 また、前回の研究会に引き続き、支部長の飼育施設の移設を行いました。丸鉢は腰の高さに高設として、作業しやすい位置に設置し、鳥獣害防止のためのネットも周囲に張っています。
 まだ、作業は完全に終えていませんが、シーズン開始までにはそれなりの格好にはなりそうな感じとなってきました。

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座談会 : 広島県福山市加茂町の小川支部長宅にて (2014年3月2日11:00〜15:30)
座談会での歓談の様子 波板保温で越冬中のプラ舟 波板の下は更水が多い 越冬中の明け三歳魚
 今年も一年の最初の行事として、17名の会員が参加して「座談会」が行なわれました。支部長宅では庭の梅も満開で、時折春を感じさせる穏やかな風に花びらも舞い散り、春の風情も少し感じられました。

 内容は、共同購入したブラインシュリンプエッグや昨年の品評会のDVDの配布、
今年の会の行事日程等についての話し合いが主で、本格的なシーズンを目前に、参加した会員はそれぞれ今年の飼育に、より意欲を高めた感じでした。
 座談会に先駆けて、午前中の1時間ちょっとの間、支部長の飼育設備を階下に移動する作業を皆で行いました。
 軽トラックの荷台とアルミの梯子を利用した手作りの丸鉢用スライダーが大活躍で、60個もの丸鉢がほんの10数分で降ろし終りました。並べた60個の丸鉢は圧巻でしたが、これまでこれを一人で管理していた支部長には脱帽です。
 その後は、プラ舟などの移動と、長年蓄積した飼育関連の器具等の運び出しと掃除で、見違えるほどさっぱりした状態となっています。 

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