倉西様(自作の飼育槽等):広島県呉市(2014年7月13日) |
トサキン保存会西日本支部の会員の倉西さんの飼育場を見学させていただきました。
土佐錦魚の飼育は7年目で、当歳魚は車庫の上に木製のテラスを自作して設置した18個の丸鉢を中心に計26鉢、二歳魚と親魚は庭先に100Lの角鉢を基本に10個程度の飼育槽での飼育です。
飼育に関する設備など、様々なものを自作されていて、出来も玄人裸足の綺麗な仕上がりで、色々と工夫が見られ、飼育への熱意とともに大変参考となりました。 |
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車庫の上での丸鉢飼育 |
日照と通風に配慮した設置 |
自作の丸鉢は排水管付き |
排水に配慮した木製テラス |
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強風対策の重い置き板 |
自作の丸鉢は表面も綺麗 |
掛合せの札が浮く丸鉢 |
鉢毎に交配は全て別 |
稚魚は、自作の綺麗な丸鉢に、掛け合わせ別に1鉢のみで育てる一子相伝のスタイルで、好みの「地味な魚:(癖が無く素直、大器晩成で長く楽しめる魚)」を、鉢数分の多様な遺伝子の中からそれぞれ残していく飼育です。
稚魚は当歳魚で後ろが大きく前を極めた派手な魚よりも、尾が柔らかく成長とともに完成されるタイプが好みとのことで、この時期までは顔を重点的に見て、尾はあまり見ない選別を行っているとのことでした。
稚魚は1鉢に15〜20尾が入っており、餌は今でもブラインシュリンプのみで、餌を控えた押さえ目の飼育を心掛けているとのことです。 |
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一番大きな稚魚(4/下:孵化) |
中位の稚魚(5/上:孵化) |
小さめの稚魚(5/中:孵化) |
餌のブラインシュリンプ |
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重い木枠金網で鳥獣害対策 |
自作のモルタル製「角鉢」 |
角鉢の親魚(6歳雄) |
左の6歳雄を洗面器で撮影 |
2歳と親魚の飼育は、自作のモルタル製の100L角鉢を基本に行っていて、底面のコケのみを落とす飼育をされていました。
川の傍での飼育となり、鵜が集団で飛来することもあったとのことで、水面から離れた高い位置にネットが来るよう、重量のある木枠でしっかりと鳥獣害対策もされていました。
以前はらんちゅうを飼われていたとのことで、当時購入した400LFRP舟やプラ舟ジャンボ180L等は軒先の半室内に置いて、不要魚のストック槽として用いていて、ハネの稚魚は近所の子供の金魚すくい用等に提供し、喜ばれているとのことでした。 |
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特注の400LFRP舟 |
金魚すくい用のハネ稚魚 |
自作の木製「杉舟」第1号 |
譲ってもらった杉舟 |
また、今年は木製の「杉舟」も試作されていて、「5月上旬から飼育を続けているが、水漏れも影響はなく、水温変化はモルタル角鉢と同様で非常に穏やか」とのことで、2か月経過した杉舟の壁面にはうちと同様に黒っぽいコケが付いていました。
杉舟は、これまでに5舟を制作されていますが、一人での持ち運びが可能で、うちでの飼育結果も非常に良いことから、今回追加でもう1舟を譲っていただきました。
上右端の写真が導入した杉舟で、前回頂いたものや隣の写真の初代のものと比較してみると、木材が厚みを増し、反り対策に幅の狭いものを2枚合わせて壁面に用いている他、各材の継ぎ目は補強のためシリコンで接着され、ボルトのねじ穴も木材で埋めて化粧される等、見た目の改良点も多くありますが、水を張った翌日からほとんど漏れが無く、さらに良い感じの使い勝手となっているようです。 |